ニーチェ以後――思想史の呪縛を越えて

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著者 : 三島憲一
  • 岩波書店 (2011年3月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000242806

ニーチェ以後――思想史の呪縛を越えての感想・レビュー・書評

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  • これは痛快な本だ。その矛先はニーチェだけではないーー何か特定のものを崇拝しつつ、そのことに無自覚な偽善者ーーそのすべてに向けられている。もちろんこの本の内容はそのことだけに限定されず、ニーチェの思想及びその背景を知る上で優れていると思う。あと、割と有名な哲学者たちが、時代が違うので仕方ないとはいえ、ばりばり人種差別主義者で笑った。

  • 19世紀末のヨーロッパの再キリスト教化をキリスト教の、そしてヨーロッパの全面的批判につなげたニーチェの思想、及びその受容をめぐる論集と称してよいだろうか。とにかく話の中心にはニーチェがいるのだが、その論点は帝国主義、理性、歴史哲学、プラトン、知識人の役割など多岐に渡る。そうしたものの現代における意義は、ニーチェ思想抜きには語れない。その意味で、ニーチェの一義的解釈という呪縛は超えられるべきかもしれないが、ニーチェ思想全体は未だに思想史のアポリアとして我々を苦しめ続けるのだろう。

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ニーチェ以後――思想史の呪縛を越えての作品紹介

思想史という名の、思考の昆虫標本を破壊する。つねに同時代と闘った、生きた思想の繊細な戦略を掘り起こすために-近代と反近代、理性と非理性、西洋と非西洋、普遍と個物…これらの二項図式を発想の土台とすることで、見えなくなるものとは何か。固定した思考の水路や、完成された思想という神話を廃し、今日を生きるための、アクチュアルな批判精神をよび起こそうとする。ニーチェの破壊的理性とベンヤミンの美的思考とを結ぶ線上に、普遍主義という名が引き起こしがちな疑惑や、相対主義という名の自己愛に陥らない、普遍的理性の可能性を探り出す。

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