普請の顛末: デザイン史家と建築家の家づくり

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (137ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000246095

作品紹介・あらすじ

著名なデザイン史家が、"住宅名人"の建築家に依頼して家をつくった。"質素で豪胆な家"という願望が、箱型構造の家に結実し、これこそ未来を保証するデザインだと確信するまでの実録。使い捨ての家はもう要らない、百年は住み継げる家をつくろう。建築家との出会いから、それぞれの思いまで、知っておきたい家づくりの知恵とわざがここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 私は自分で家を建てた経験はないけれども、漠然と、いつか自分で好きなように家を建てたいという気持ちは常に持っている。
    本書は著名なデザイン史家と建築家の共著であり、文字通りの顛末記である。動機から転居後の感想までの一連の過程が、施主側からは淡々と、建築家からは七転八倒の様子が、交互に読み取れるのが非常に面白い。
    施主側からは「豪胆な家」であることが設計条件として提示されたとのことであるが、では、豪胆な家とはどのようなものか、終盤になって施主なりの答えが記されている。
    多くの場合、施主は「窓が広くて明るい」とか、「間取りは広く取りたい」という条件を出しがちであるけれど(このことについても本書に言及あり)、これから家を建てたいと考える人に、それだけではない家の本質に想いを巡らせる良いきっかけを与えてくれると思う。

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著者プロフィール

1946年生まれ。武蔵野美術大学卒業。デザイン評論家。武蔵野美術大学教授。近代デザイン専攻。著書には『20世紀を作った日用品』(晶文社)、『モダンデザイン批評』(岩波書店)、『探偵小説の室内』(白水社)、『「しきり」の文化論』(講談社)など多数がある。

「2013年 『わたしの家 痕跡としての住まい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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