ブッダから、ほとけへ――原点から読み解く日本の仏教思想

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000246804

作品紹介・あらすじ

仏教といえば「ほとけ」さまが浮かんでくるが、ブッダの時代は、悟りを目的とした「個」の宗教だった。それがなぜ大衆的な救済の宗教(如来思想)になったのか。日本人のよく知る「仏語」を手掛かりに、地域や時代を経る中、原点であるブッダ(インド思想)からなにが残され、なにが新たに託されたのかを読み解いてゆく。

感想・レビュー・書評

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  • インドで生まれた初期仏教は、ブッダ(覚醒者)になるために個人が努力する教えであった。釈迦はなぜ苦が存在するのかを解き明かしそれを消滅する道筋を明らかにした。それが四聖諦の法門である。その大本には縁起の教えがある。これあるによってこれありと。因縁果報である。釈迦はこの世界を五蘊(色受想行識)と見てる。人間の持っている感覚器官を経て知覚される世界である。この初期仏教から大乗仏教、中国仏教、日本仏教と伝わって、ブッダがほとけとなった。色即是空、空即是色の世界。否定することでそこから甦る世界だ。

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著者プロフィール

国立民族学博物館名誉教授。比較宗教学、インド宗教思想史、仏教学。
1966年名古屋大学文学部大学院修士課程修了、1970 年ハーバード大学大学院Ph.D、1985年名大文学博士。1973年名古屋大学文学部助教授、1982年国立民族学博物館助教授併任、1989年名大および民博教授、1992 年総合研究大学院大学教授併任、愛知学院大学文学部国際学科教授を経て現職。
主著に『空の実践―ブッディスト・セオロジーⅣ』『ヨーガと浄土―ブッディスト・セオロジーⅤ』(講談社選書メチエ)、『ヒンドゥー神話の神々』(せりか書房) 、『ブッダから、ほとけへ 原点から読み解く日本の仏教思想』『聖なるものの「かたち」―ユーラシア文明を旅する』(岩波書店)、『弥勒の来た道』(NHK ブックス)、『仏教史 第1巻 仏教の源泉』『仏教史 第2巻 仏教の展開』(西日本出版社)など多数。

「2024年 『仏教学者、キリスト教徒の問いに答える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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