| ブログで紹介する» |
|
Check |
|
|
みんなの感想・レビュー・書評
すでに子育てを終え、しみじみ振り返る中でこの本を読みました。
以来、何度か読み返しています。
河合先生は、きっと多くの子どもや親御さんの相談を経験される中で、「悪」という問を立てられたのでしょう。
私たちが一般的に「悪」というモノに出会ったとき、その事象にどのように向き合うといいのかを教えてくれる本です。
「子ども」の成長や自立の中で多角的に「悪」を捉え見ていくことの大事さと、成長のすき間に入り込んで来る「悪」を通して学ぶことの何と多いことか・・・。
私たち大人は「悪」を「悪」と捉える締め付けられた視点の他に、子どもの「悪」から多くを知り学べることを認識したいものです。
「悪」とは、「やってはいけないこと」に等しいのか。
でも、一見「悪」に思えることでも、後々になって考えると必ずしもそうとは言い切れないことってたくさんある。
例えば、小さいころに昆虫を殺して遊ぶこと。
「悪」だと決めつけて、全て禁止してしまったら、「死ぬ」ということがどういうことなのかを知る機会がなくなることにつながるかもしれない。
あと、「悪」の奥にあるもの。
それをすることで、子どもは何を訴えようとしているのか。
表面の「悪」を退治することだけに熱心になって、その奥の根本の問題を見過ごしてしまうことは、取り返しのつかない「悪」を招く結果になるかもしれない。
「悪」は奥が深い。
すべて悪に拒否反応を示すのではなく、悪いことは悪いこととしながらも、その意味をさぐり、時にはその必要性を認めることも考えなければいけないのかもしれない。
命にやさしくなるためには、命を遊んでみることが必要だ。チャンバラ、虫殺し、人形ごっこ…
自分の心を混沌のまま丸ごと引き受けること。こどものこころを裁かないこと。悪も善も、ひとところにあるもののはず。
「悪」を頭ごなしに否定するんじゃなく、「そもそも悪ってなによ?」というところから一緒に考えてくれる本。
悪を禁止するのではなく、悪いことの中に子供が発するメッセージを読み取る必要性を教えてくれた。
悪を排除しようとする所から始まる子育てに疑問。
自己実現の始まりは、悪のかたちをとって現れる。
などなど、いいことかいてる。
しかし、
決して子育てのハウツー書ではなく、そこが良い。
・そもそも悪ってなんだろう?
・子どもが悪さをしたとき、どのように対処すればいいのだろう?
・その行為の中で、子どもが発露したかったその奥にある感情は何なんだろう?
こういったさまざまな疑問を考えさせられる本。
僕も人の親になったとき、また読み直して見たいと思う。

人間の創造力と悪との関係からはじまり、宗教では悪がどのように捉えられているのか、物語には悪がどのように描かれているのかなど、様々な場面に現れる悪について、様々な角度から具体例も交えながら考察していく。...






