イスラームと近代 (叢書 現代の宗教 13)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000260831

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  • イスラム教の原理主義やイスラム復興運動について、ていねいに解説している本です。

    本書ではまず、ムハンマドに始まるイスラム教の歴史について、簡単な解説をおこなっています。つづいて、西洋近代文明と向き合うことでイスラム教のなかに変革を求め近代化を図っていこうとする動きと、それに反対する動きの両方が生まれてきたことが、具体的な歴史を紐解きながら説明されています。

    また最終章では、単なる西洋近代への同化でも反発でもなく、イスラム教の主体的な変革を通じて両者の相克を統合することへと向かっていこうとした、F・ラフマンらの「ネオ=モダニズム」が解説されています。

    イスラム教についてほとんど知識をもたない読者としては、非常にわかりやすく書かれていて興味深く読むことができました。

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著者プロフィール

1936年福岡県生まれのイスラーム学者・宗教学者。東京大学名誉教授・桜美林大学名誉教授(Ph. D. ハーバード大学)。主な著書に『イスラム:思想と歴史』(1977、東京大学出版会)、『イスラームと近代』(1997)、『イスラム教入門』(1998)、『イスラムの宗教思想:ガザーリーとその周辺』(2002、以上、岩波書店)など。訳書に、ガザーリー『中庸の神学:中世イスラームの神学・哲学・神秘主義』(2013)、ガザーリー『哲学者の自己矛盾:イスラームの哲学批判』(2015、以上、平凡社)などがある。

「2020年 『世界神学をめざして 信仰と宗教学の対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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