- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000262996
作品紹介・あらすじ
落語の歴史をふりかえるとき、そこには幾人もの名人が登場する。では、名人誕生の条件とは何か、芸と人気との関係とは…。後世まで語りつがれる上手から、一代限りの個性派まで、さまざまな名人のありかたを探る。読めば落語がもっと楽しくなる、落語好きのためのシリーズ、第二冊。
感想・レビュー・書評
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<閲覧スタッフより>
「落語」とは?
江戸中期に始まった庶民的な話芸。人情ものや怪談ものなど、様々なカテゴリがあり、噺の最後に「落ち」と呼ばれる結末がつくため、「落語」と言われます。また、同じ噺でも噺家によって違ったりと、色々な楽しみ方があります。
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所在記号:779.13||ラセ||2
資料番号:10154578
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請求番号:779.13/Nob/2
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冒頭の小沢昭一、池内紀、野村万之丞の対談、それから復刻資料の正岡容の論説、そして桂文珍のインタビューに資料的価値があり面白い。
但し、本書本来の目的である「落語評論」という面ではどうか。落語をめぐってさまざまな社会学的考察などを試みているが、いずれも借り物の(社会学の)理論を表層的に落語に当てはめるといった感じで面白さも迫力も感じられない。
確かに社会学の知見などを援用するのは悪いことではない。しかしそれは「落語」を研究する中から特定の現象をあぶり出した後に行うべきこと。研究が十分でない中で類似概念/現象を社会学方面から単に借りてきて論じるといったやり方で落語を論じることができるとは思えない。紙幅の都合もあるとは思うけれど、「論」に期待して読んではがっかりすることになると思う。
・〈座談会〉名人とは、芸とは
・名人芸の言語空間 - 志ん朝と枝雀 - (野村雅昭)
・桂枝雀の演じた新作落語 (小佐田定雄)
・「落語家になる」とはどういうこと (大友浩)
・上方落語噺家とタレントとの境界 (戸田学)
・落語をめぐる文化論 (寺脇研)
・三十年代黄金期の落語 (橘左近)
・含笑長屋の名人たち (関山和夫)
・資料復刻正岡容「圓遊研究鼻の圓遊と「道楽世界」」 (山本進)
・〈インタビュー〉桂文珍
・落語に関する書籍ガイド (大友浩)
・落語CD・DVDガイド (草柳俊一) -
080511