狂気 (〈一冊でわかる〉シリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000268882

作品紹介・あらすじ

西洋文化の歴史の中で狂気は驚くほど多様な扱いを受けてきた。どんな人間が「狂った」とされたのか?治療や保護は?それとも精神の病は社会の捏造なのか?社会史の第一人者がたどる狂気の歴史。

感想・レビュー・書評

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  • 「狂気」の歴史を一冊に、判りやすく。
    狂気とは何か。神の啓示か、悪霊の乗っ取りか。古代ギリシアから近現代に足るまで、解釈が変転した狂気の歴史をコンパクトにまとめた一冊。

  • 精神、心の面で悩んでいる人間のための
    本ではありませんでした。
    この本がどういうスタンスで書かれているかは、
    序説で著者自身が示していますので、その時点で人によっては求めている内容の本ではないと判断して放置するのも手です。

    著者は終始狂気を巡る「歴史」を紐解いていきます。
    一方で精神医学のあり方に対して批判的な意見を躊躇なく記しています。この批判はあまり好意的に受け取れませんでした。

    この本は医療を行う立場の者ではなく、社会史の学者が冷徹に分析して書いたものです。
    私は批判と同じだけ、現在まで続く問題の解決に向けた前向きな記述も欲しいと思いました。

    ですが、色々論ずるべき内容を省いているのは著者も承知の上なのです。読む側も割り切っていれば良書です。
    ただ、私にはあいませんでした。

  • 西洋文化における狂気の歴史を俯瞰網羅した本。おそらく
    それ以上でもそれ以下でもないと思う。「狂気」という言葉
    が指し示してきたものが歴史の流れと共に変化してきたこと
    がよくわかる。

  • '08.12に購入したい。登録できるか確認してみた。

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著者プロフィール

(Roy Porter)1946-2002。ケンブリッジ大学クライストカレッジ卒業後、同大学の研究員・講師を経て、1979年からロンドンのウェルカム医学史研究所(現ロンドン大学ユニヴァーシティーカレッジ・ウェルカムトラスト医学史センター)勤務。1993年から教授。2001年に退職し、同研究所名誉教授。20世紀後半、好事家向けのニッチな学問であった医学史を一躍メジャーな研究分野に押し上げた立役者。邦訳のある著書に、『身体と政治──イギリスにおける病気・死・医者、1650-1900』、『人体を戦場にして──医療小史』、『狂気の社会史──狂人たちの物語』(以上法政大学出版局)、『狂気 〈一冊でわかるシリーズ〉』(岩波書店)、『健康売ります──イギリスのニセ医者の話 1660-1850』(みすず書房)など。

「2023年 『痛風の文化史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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