ゲド戦記 4 帰還 (ソフトカバー版)

  • 岩波書店
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000280747

作品紹介・あらすじ

魔法の力を使い果たしたゲドは故郷ゴント島に戻り、テナーと再会する。大火傷を負った少女も加えての共同生活が軌道にのりだした頃、三人は領主の館をめぐる陰謀に巻き込まれてゆく。太古の魔法を受け継ぐのは誰か。

感想・レビュー・書評

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  • 詩的な表現がたくさん出てきているような感覚になり、私の乏しい想像力では⁇となる事もしばしばであった。

    まぁ、なんとなく読みは得意なので問題ないのだが。

    テヌーはなんかあるんだろうなぁ、と思ってはいたけれどそこの位置なのか、と若干無理矢理納得。

    最終巻どうまとまるんだろう

  • 前巻まで読んで、このあと続きがあるのだろうかと思っていたが、予想に違わず、この巻については冗長な印象でプロットのおもしろさを感じることができなかった。続巻に期待したい。

  • ゲド戦記第四部。中年の後家となったテナーを中心に、これまでの主要人物のその後が語られる。ファンタジーとして完璧なラストをみせた前作から一転、犯罪ミステリーやサスペンスホラーといった言葉が浮かぶ生々しい内容。もはや児童書としてはふさわしくないといえるほどの、むしろ中高年の女性に読んでもらいたいような本格小説だと思う。「男と女」「育児」「家庭」「生活」「老後」など身近に感じるテーマを描きつつも、ファンタジーとしての魅力も失ってはおらず、これまでの物語に決着をつけている。終盤の二転三転する激しい展開にはハラハラし、結末には、真の家族とは血筋ではない、そう強く感じさせられた。大人の女性にオススメしたい本だが、すべての魔力を失ってカスッカスになったオジサンのゲドにことのほか魅力があり、何か救われた気持ちになったので中年以降の男性諸氏にも強く推したい(笑)。

  • タイトル*ゲド戦記4帰還
    著者*アーシュラ・K.ル・グウィン
    出版社*岩波書店

  • ゲド戦記を読んできて
    一巻、二巻、三巻と
    読み進めてくるたびに
    様々なことを
    重ねながら読んでいる
    自分に気が付く

    少し前に
    もてはやされた
    「魔法使いモノ」とは
    全く似て異なる
    これぞ 読み継がれる物語
    であることを
    巻を追うごとに
    思い知らされます

    さて 第四巻での
    ハイタカことゲド、
    まったく魔法の使えなくなってしまった
    大賢人とは遠く隔たってしまった
    一人の初老の男
    それであるにも かかわらず
    そのなにもできなくなってしまった
    ゲドは
    なんと 魅力的な人物として
    読み取れてしまうのでしょう
    むろん テナーの存在も
    むろん テルーの存在も
    大きくかかわっている

    私たちは
    人はなぜ生きているのか
    人とはなんのために存在しているのか
    そんな ことまでも
    考えさせてもらえる
    第四巻「帰還」でした

  • 読みづらく違う本に浮気しながらやっと読み終わる。ゲドはテナーに会いたいと思っていたのに、ウツになってしまっていたのかうれしいという感情がない。
    呪い師の言葉も意味がよく分からずこの巻はあまり好きではないかな。

  • こんな話だったのか。私一度読んでるはずなのに。
    以前の私は何を読んでたんだろう。
    今の私とは全然別の場所を読んでいたようだ。
    ずっと好きだった人の話、か。

  • とある1ファンが続編作ってみました、的なものと思う事にしました(笑)ジェンダー的な方向転換より、哲学的な掘り下げで進めて欲しかった。""

  • 2018年12冊目。

    4巻の大きなテーマは「力」だと思った。
    若い頃から力を持っていたゲドのこれまでの葛藤は、世界の均衡を崩さないための「正しい力の使い方」や、虚栄心からの「誤った力の使い方」に対するものだった。
    黄泉の国で力を使い果たしたゲドがこの巻で体験するのは、「失ってしまった力」という悩み。
    力を失ってしまったゲド。力から逃げるテナー。力を恐れられるテルー。
    そんな三者の共同生活の中で語られる力の本質。
    映画版でかなり謎だったテルーと竜の関係も、その裏の設定がこの巻でだいぶわかる。

  • 『それで、わたし、考えたの。人が力を持つためにはまずその力をとりこむだけの余地がなければならないって。』

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著者プロフィール

1929年10月21日-2018年1月22日
ル=グウィン、ル=グインとも表記される。1929年、アメリカのカリフォルニア州バークレー生まれ。1958年頃から著作活動を始め、1962年短編「四月は巴里」で作家としてデビュー。1969年の長編『闇の左手』でヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。1974年『所有せざる人々』でもヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。通算で、ヒューゴー賞は5度、ネビュラ賞は6度受賞している。またローカス賞も19回受賞。ほか、ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ニューベリー・オナー・ブック賞、全米図書賞児童文学部門、Lewis Carroll Shelf Awardフェニックス賞・オナー賞、世界幻想文学大賞なども受賞。

代表作『ゲド戦記』シリーズは、スタジオジブリによって日本で映画化された。

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