かわいい生ゴミさんの感想
2013年7月25日
047ページより 「警報のサイレンはどうか。その唸りを耳にした瞬間、心身の凝固が起こる。時間も凝固したように感じられる。あるいは時間は背後で立たれて、その先がしばし流れない。(中略) やがてまがりなりにも情況判断がついて避難の行動に移るその手前の、まさに束の間のことである、日常たび重なればそれにも慣れて、そんな境のあったこともすべて覚えがなくなる」 出版年は2007年。 3.11の日のこと、そこから慢性的に起こる揺れ、気の緩み、「ああ揺れてるな」と思っても布団から跳ね起きなくなった日常を思う。
作家 「2017年 『現代作家アーカイヴ1』 で使われていた紹介文から引用しています。」