『臨済録』: 禅の語録のことばと思想 (書物誕生-あたらしい古典入門)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000282840

作品紹介・あらすじ

「珍分漢ノ囈語」(夏目漱石)のように見える禅問答も、それが発せられた唐代禅の文脈に立ち戻るとき、いきいきとした意味がよみがえる。修行者がめざした「本分事」-本来の自己-とは、何だったのか。鈴木大拙の言う「禅によって生きる」とは、いかなることか。難解な禅の語録を実践的な「場」の言語として丁寧に読み解きながら、宋代、そして現代に至るその解釈の転換の意味を問う、禅問答の思想史。

感想・レビュー・書評

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  • 第一部で、唐代、宋代、近代日本について
    第二部で、臨済宗導読
    エピローグで、鈴木大拙

    禅について勉強する足掛かりになる

  • 「禅思想史講義」は臨済についてあまり触れられていなかったので、期待に胸を膨らませて読んだのだが、むしろエピローグにある鈴木大拙への興味が高まるという肩透かしを食らってしまった。
    「臨済録」は解説の形式で読むと、どうしても勢いを失ってしまうし、第一部の「柏樹子」も含めてこのエピローグへの導入のようにさえ思える。

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著者プロフィール

1961年生まれ。岡山市出身。1983年、駒澤大学仏教学部禅学科卒業。1990年、同大学院仏教学専攻博士課程単位取得退学。現在、駒澤大学総合教育研究部教授。博士(文学)[東京大学、2009年]。
著書に、『神会――敦煌文献と初期の禅宗史』(臨川書店、2007年)、『語録のことば――唐代の禅』(禅文化研究所、2007年)、『臨済録――禅の語録のことばと思想』(岩波書店、2008年)、『続・語録のことば――《碧巌録》と宋代の禅』(禅文化研究所、2010年)、『語録の思想史――中国禅の研究』(岩波書店、2011年/何燕生 訳『語録的思想史――解析中国禅』復旦大学出版社、2015年)、『禅思想史講義』(春秋社、2015年/彭丹 訳・中国語版、復旦大学出版社、2017年/李承妍 訳・韓国語版、藝文書館、2018年)、『「禅の語録」導読』(筑摩書房・禅の語録20、2016年)、『中国禅宗史――「禅の語録」導読』(ちくま学芸文庫、2020年)など。

「2022年 『禅僧たちの生涯 唐代の禅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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