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- Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000283298
作品紹介・あらすじ
情報化が急激に進む現在、遙かむかしに書き遺されたものに価値はあるのか。それを読むことは、いまの私たちにどのような意味があるのか。ニーチェ『この人を見よ』の読解を通して展開される、古典を読む態度についての解釈学的議論は、自己と他者をめぐる実存的な議論へと発展してゆく。情報には還元されない、古典を読むことの意味と可能性を探る。
感想・レビュー・書評
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解釈学は歴史的なテキストを解釈するための方法論として18世紀以降人文科学において採用されはじめた。
解釈学はもともとは聖書を解釈するために西洋世界で広く採用された方法論だった。
理想的な世界か、現実の世界か。ニーチェは本質という観念そのものを否定したのだとすると、合理主義であるか、ないか、という問題設定が成立しません。
ニーチェとファシズムの関係もニーチェ解釈の中の大きな論点。ナチス時代にファシズムの思想の先駆者としてニーチェが盛んにもてはやされたことは紛れもない事実。
自己(ゼルプスト)と自我(イッヒ)。自我とは近代の個人主義が何よりも尊重し、ブルジョアが後生大事にしている私を、自己はそうした自我への拘泥をきれいさっぱりと捨て去ったときに可能となるわたしを意味している。
ガーダs-マーの地平の融合という考え方が重要になる。
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