労働――働くことの自由と制度 (自由への問い 第6巻) (自由への問い 6)
- 岩波書店 (2010年4月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000283564
作品紹介・あらすじ
労働と自由は、それぞれ近代以降の社会を支える最も基幹的なしくみだが、二つをどう接続するかは曖昧にされてきた。正社員体制が解体するなど労働の二極化が進む現代の日本では、私たちの生活に大きく影響する、労働と自由のつなぎ方、絡まり方はいっそう見通しにくいものになっている。そんななか、働くことと自由をめぐる現状とは別の姿を想像することが必要になってきたのではないか。制度と現場、理念と歴史の各層から考察する。
感想・レビュー・書評
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めちゃくちゃ面白かった。何度か読み返そう。
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新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:316.1//J55//6
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この本に収められている中で、読みづらい論文は読みづらい。
なぜ読みづらいか
こういう社会学系の論文は口先だけの問題提起にしかならない書き方をしてしまうものがある。そういうものは読みながら徐々に信憑性が失われ、読む気が減退していく。そして読みづらくなる。
自分はこういった書き方をしないようにしようという気になった。
以下の二つの点が目から鱗だった。
①対話は面と向かってすると逆に緊張する。何かしながらの会話がより自然で、その後につながる。会話は大事だけど、会話をする場の作り方はもっと大事だということ。
②コミュニケーションの失敗は誰の責任か。話しかけても相手が上手く返してくれない時、コミュニケーション能力の無い相手が悪いのか。
コミュニケーションには相手の歩調に合わせることも含んでいる。だから、相手の歩調を無視して一方的に”失敗”だと決めつけて気まずい空気を作ってしまったあなたもコミュニケーション能力にかけているんですよ。
コミュニケーション能力という言葉についてまた新たに考えさせられました。 -
佐藤俊樹氏編集『自由への問い⑥労働』読了。佐藤氏によるハイパーメリトクラシー批判はおいといて(といっても結局関連してくるけど)、貴戸さんの論考が特に面白かった。「社会性」って何なんだろう。