第一次世界大戦と社会主義者たち (岩波人文書セレクション)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000286725

作品紹介・あらすじ

第一次世界大戦は社会民主主義と共産主義にとっても決定的な分岐点であった。ローザ・ルクセンブルク、ジョレス、カウツキー、レーニンら社会主義者たちの反戦平和活動を綿密な史料的裏付けのもとに描く。生きいきとよみがえる社会主義思想の群像劇の持つ意味を問い直し、社会主義に新たな息吹を与える。

感想・レビュー・書評

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  • 西川正雄『第一次世界大戦と社会主義者たち』岩波書店、読了。社会主義に決定的な分岐点を与えた世界大戦。本書は資料的裏付けのもとに第二インターナショナルの展開と挫折を描く。労働者団結に国境はないから反戦平和を希求。国内の具体的改革は「城内平和」へ閉塞。この拮抗は今こそ示唆に富む。

    ローザ・ルクセンブルクをはじめ、ジョレス、カウツキー、レーニンといった、いわば国際主義の反戦平和運動を綿密に描く本書は、その群像劇をも明らかにする。真摯に生き抜いた先達の軌跡は、決して古くない。社会主義に新たな意義を与える一冊。

    ヒトラーへ対抗するため集った、第二インターの生き残りアードラーと第三インターのトレーズのやりとりが象徴的。アードラーは我々はあなた方より「民主的」といい、トレーズは我々も相談するが「おおむね同意見になる」。アードラーは「あなた方の場合にはあらかじめ決められた調和があるのです」と。

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著者プロフィール

1933年生まれ。[現職]専修大学文学部教授。

「2003年 『歴史におけるデモクラシーと集会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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