さえずり言語起源論――新版 小鳥の歌からヒトの言葉へ (岩波科学ライブラリー)
- 岩波書店 (2010年11月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000295765
作品紹介・あらすじ
ジュウシマツの歌には「文法」がある-これが転機をもたらす大発見だった。進化的な起源の異なる小鳥の歌が、言語進化の謎に迫るカギとなるのはなぜなのか。初版刊行から7年半、性淘汰起源説に相互分節化仮説が加わった。「言語の起源は求愛の歌だった」とする進化のシナリオを、苦労と喜びと興奮が満載の研究者人生とともに描く。
感想・レビュー・書評
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図書館で借りた。
小鳥のさえずりは会話しているのか?言語になっているのか?といったあたりを研究された先生が書いた本。まえがきの「動物の心が知りたかった」は著者の本心であろうことが非常に感じられる研究内容であり本の内容だ。
ジュウシマツの歌には文法があった、意図があった、さえずりにはそれぞれ意味があった、難しい歌を歌うオスの方がメスからモテていた…などなど、さえずり・歌に関する研究成果が面白く知れる。
いつしか人間と鳥が会話ができるのではないか?なんて想像を膨らませてくれる。
脳の研究など、ところどころ難しいところもあるが、飛ばし飛ばしで読んでも面白い内容なので、動物好きならばお薦めしたい本だ。こんな研究があったのだと、非常に楽しく読める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さえずり言語起源論
森さんの「歌うネアンデルタール」のamazon関連本 -
貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784000295765 -
鳥はどうやって歌を習得するのか、そもそもなぜ歌うのか、種によって異なる鳥の歌はどうやって生まれてきたのか、という研究。
そして、人間の言語も起源も、鳥のようなさえずりだったのではないか、というのが著者の主張。その部分に関してはあまり説得力がないけれど。 -
「ことば」の誕生を、「歌」に求めるなんて、なんとも面白い仮説じゃないですか。
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十姉妹のさえずりの研究から、人間の言語の始まりは歌だったというさえずり言語起源論につないでいくのだが、残念ながらそこの飛躍が理解できない。これは別な本に期待。
でも、ジュウシマツでの研究、そこに関わる学生たちの活躍は読み物としても十分に楽しい。 -
読みやすくて、1時間半ぐらいでさくっと読み終わりました。
研究の裏話的な内容も書かれていて、面白かったです。