ヒトはなぜ絵を描くのか――芸術認知科学への招待 (岩波科学ライブラリー)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000296212

感想・レビュー・書評

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  • 「ヒトはなぜ絵を描くのか」というタイトルですが、ヒトが絵を書く理由というより、ヒトはどうやって絵を描けるようになるのか、ということが書いてある感じですね。
    チンパンジーとヒトの比較とか、なかなか面白いです。
    また、人は成長するとモノを見てもそのまま捉えられずに、モノを記号化してしまい、モノ(実物)からではなく記号から絵を描いてしまう、という点、なるほど〜と思った。

  • 3.3

  • チンパンジーは絵らしいものを書く

  • ヒトの子供は円と円を組み合わせて絵を書く。でもDNAの違いがわずか1%のチンパンジーはそれができない。両者の比較からわかることとは?
    人が絵を描けるのは、今ここにないものをイメージして補うという特性である。これは言語の獲得と関係しているらしい。他人とイメージを共有する喜びというコミュニケーションツールとして使われているのである。芸術と科学の行き来を楽しみながら人とは何か考えよう。
    (電気電子系ライフエンジニアリングコース M1)

  • この番組をじっくり見たのは、おそらく初めて
    NHK Eテレ「又吉直樹のヘウレーカ!」
    チンパンジーと人間の子どもの描き方の違い
    洞窟絵を描いた人間、想像力、言葉を持っているか

    絵を描くのはなぜ?考えを整理するため?印象を自分のものにするため?

    ・描くことの面白さを楽しむ、結果(作品)ではなくプロセスを楽しむ 作り出されるイメージを楽しむ

    ・何かわからないものをみつめていくと頭の中にイメージの探索がおこる
    星の王子さまのウワバミ、こどものココロ

    ・作品を見るときアーティストのフィルターを通した見え方に出会うことができる

    ●記号的な見方ーー言葉を習得
    ●直感的な見方――写実的な絵 ex.洞窟壁画
    デッサンは直感的なモノの見方を身につける認知的な作業

    テレビを見てから、本も読んでみました!
    大変興味深い内容でシロートの私にも分かりやすかったです!
    著者の経歴もすごいですね
    理系から芸術系につながるとは!大変回り道をして苦労されたことと思いますが、こんなふうにいろんな切り口で考えられる人が、これから必要になっていくと思います

  • 絵を描くというのは、哺乳類の根源的行動な行動なのだろうか。
    チンパンジーの描いた絵にも個性がでているのが興味深い。

  • チンパンジーに絵を描かせる実験を足がかりに、表題の疑問に迫る。幼稚園の頃、自分も描いた記憶がある顔から手足が伸びた人間の絵(頭足人と言うらしい)の例が出されていて、懐かしくなった。この頃から自分の絵描き能力は、大した進化をしていない。

  • 描画を切り口とした比較認知研究。絵を表象として描けるかどうかは言語獲得と関連している。言語獲得前,言語運用に障害があると,写真そのままのように(つまり表象化せず)覚えてい(られ)る。さすが科博認定サイエンスコミュニケータ,文章も読みやすい,というのは内輪の欲目か?なーんて。

  • 7月新着
    芸術認知科学、というと堅苦しいが、まずは読んでみて!洞窟壁画やチンパンジーの絵などを起点にどんどん話が展開する! 本文中で紹介される京大の霊長類研究所のサイトも面白かった。チンパンジーのアイちゃん大活躍。

  • チンパンジーの実験を通じ、ヒトがどのようにして絵を描いていくのか実験し、考察していく本。チンパンジーの実験の文量が多いが、最後の方で人間の芸術性に関することが書かれている。(図書館)

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