岩波科学ライブラリー ハトはなぜ首を振って歩くのか

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著者 : 藤田祐樹
  • 岩波書店 (2015年4月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000296373

岩波科学ライブラリー ハトはなぜ首を振って歩くのかの感想・レビュー・書評

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  • 動物はなぜ動くのか、という話題から始まり、歩行のエネルギー効率や動物の歩行の仕組みを筋肉や骨格の話…と進んでいくのですが、そのすべては「ハトはなぜ首を振って歩くのか」という疑問を解決するため!
    著者の軽妙な語り口と、首振りにかける情熱が、完全に私のツボにはまってしまいました。

    ハトの首振りの最初の研究は、なんと1930年まで遡るのだそう。
    私も、駅のホームや公園の芝生でヤツらを見かけるたびについ首の動きに目を奪われていたのですが、人類は随分前からハトの首振りに並々ならぬ興味を惹かれていたようです。
    また1975年に行われた、ハトの首振りはどういった刺激によって引き起こされるのかを検証した、箱入りハトの実験もおもしろかったです。

    また、ハト以外の鳥類についても、なぜ首を振ったり振らなかったりするのか、著者の見解が述べられています。
    個人的にはペンギンの歩行についての記述にものすごく納得してしまいました。
    試してみたい気持ちを抑えきれず、ペンギンの骨格と同じ姿勢になって歩いてみたら、確かにペンギン歩きと同じ動きになって感激。
    さらに骨格図の横に並べられた、ペンギンが山手線のホームに立っている写真のシュールさにしばし笑いが止まらなくなりました。

    たかが首振り、されど首振り。
    近くに鳥が寄ってきたら、じぃっと観察したくなる1冊でした。

  • ハトが首を振り振り歩くのは、バランスを取るためなのかなと思っていた。でもあれで走ったら気持ち悪くなったりしないんだろうか。
    これは読むしかない。ハトの首ふりの研究者がいるとは思わなかった。

    看板に偽りなし。ハトが首を振って歩く理由がちゃんとわかる。
    科学系の読み物で、「なぜ◯◯なのか」といったタイトルに惹かれて読んではみるけれど、結局タイトル倒れでわからない、という経験をしょっちゅうするので、爽快だった。
    しかも真相は衝撃的。そうだったのかぁぁぁ!

    ハトの首振りをテーマに、科学する?方法論や考え方が浮き彫りになって、楽しい。
    仮説の作り方と実験による確認。例外の重要性。ハトに、ルームランナーみたいな実験装置の中を歩いてもらう実験をしてた研究者がいる。同じ鳥でもハトやニワトリは首を振って歩くが、カモは首を振らない。すべてが「ハトが首を振る理由」につながっていく。

    百年近く前から、世界中の名だたる研究者が大真面目に「ハトはなぜ首を振るのか」を調べていたと思うと、人間も捨てたものではない。
    研究には金も時間もかかると思うが、藤田先生は上役にどうやって企画を認めさせたんだろう? 企画書を読んでみたい。

  • これはなー,いいぞ,実にいい。鳩みてたらまず間違いなく一度は謎に思ったことがあるだろう,そう何故首を前後に振って歩くかだ。前後に振って歩いていったい歩きにくくはないか? というあれだ,それに応えてくれるとても読みやすい良著なんだ。
    まずは何故歩く(動く)のかという導入からどう歩く(動く)か。次に歩くと走るの違いとその行動のワケ,その効率性の違い。間子のハトは気になるので今度観察に行ってこよう。
    そしてついに何故首を振るかへ,過去から付き合いの長かったであろう人の近くにいる鳩,やはり昔から鳩が何故首を振って歩くのかに関心を寄せた人々はいたようで,最初の研究は1930年まで遡るそう。
    箱の箱入れ実験は面白い試み。結果,風景が動けば首が動くという結果に。だがそれだけでは説明がつかない,目のついている部分と眼球の動き,およびその視野の範囲。歩行との直接関連性があるのではないか。首を振る鳥は振ることにより歩行性の安定性を確保する,大股で歩き体の回転を少なくしている。首を振らない鳥は小股でちょこちょこ歩き両足がついている時間を多くとることで安定性を確保している。
    カモは振らない。たまに振らないサギ,たまに振るサギ。コアホウドリのV字振り。泳ぐとき振るカイツブリ。チドリの尾振り,アオシギの体振り。後,スズメなどのホッピングについてもちゃんと解説されていました。
    なにはともあれ一読をお勧めする,読んだすぐから鳥観察が楽しくなること請け合いです。

  • ブクログの皆さんのレビューを見て手に取った本。とはいえ、買ってすぐやったのは、ハトの首振りのパラパラマンガ(?)だったけれど。

    文章はとても平易、ユーモアたっぷりでとても読みやすいため、鳥に対してさして興味の無い私でもひきこまれてしまった。話の展開にも無理がなく、納得しながら読み進められた。

    日頃公園で見慣れたあの動きに、これだけの理由があったとは。ただおマヌケだなー、と思ってた。申し訳ない、ハト。

    それにしても、山手線のホームに立つペンギンには、やはり吹いた。
    ハンブルクの公園でパンくずを撒くおじさんは、本人が気づいてないだけで、実は偉大なのだ、ということまで教えてもらった。

  • 一度は考えたことがある謎に迫る

  • こんな本がもっと増えてほしい。
    知的好奇心がぐりぐり刺激される。
    あとハトかわいあ

  • 確かにハトは首を振って歩いている。何が楽しくて首を振っているのか気になっていたが、自分でつきつめようとは考えていなかった。摂餌、安定、安全、野生の動物の基本行動があるのだと再確認。そしてついこの間、カラスもムクドリも、ハクセキレイも首を振って歩いていることに気づく。1つ賢くなった。

  • ページの端っこに歩くハトのパラパラ漫画がついている!

  • 「日本一の首振り研究者を自認する」筆者による、「ハトの首振り」考。

    題名の通り、様々ケース、ほかの鳥類と比較・検討し、一つのテーマに沿って、論じている。

    (たぶん/おそらく)一般の人向けにわかりやすく解説している部分もあるだろうが、専門的な内容からすれば、ページ数は少く、しかし、コンパクトにまとまっている。

    「私は、鳥類の研究をしている。」という一文から始まり、はやくも惹きつけられる。

    ハトのように「首を振って歩く鳥」もあれば、「首を振って歩かない鳥」もいるので、不思議なのである。

    まだまだ未解決な部分も多く、今後の研究結果が待たれる。

    「たかが首振り、されど首振りなのである」。
    随所に見られる筆者のユーモアあふれる文章力にも惹きつけられる。

    良書。


    しかし、鳥の動きをずっと観察しているって、どんな気持ちなんだろう。

  • 鳥が歩くことについての生態学の本です。

    書名の『ハトはなぜ首を振って歩くのか』の答えは、46ページの最終行に「○○○○○から、ハトは首を振るのである」とあるように、一言で言うことができます。しかし、ここから発展して、歩くという動作について、あるいは歩く目的について、ひいては二足歩行をする動物(といっても鳥とヒトしかいませんが)に話が及ぶと奥深く、特に鳥類に通底する普遍性と様式の多様性はとても面白いものがあります。

    中学校の図書館にあっても良いほど易しい本ながら、示唆に富む発見があります。ちょっとした読み物である(文体はとても柔らかいです)と同時に、きちんとした学術的な構成と展開をとっていますので、論文に行き詰まった大学生が気分転換に読むのにも良いでしょう。

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岩波科学ライブラリー ハトはなぜ首を振って歩くのかの作品紹介

気がつけばハトはいつでもどこでも、首を振って歩いている。あの動きは何なのか。なぜ、1歩に1回なのか。なぜ、ハトは振るのにカモは振らないのか…?冗談のようで奥が深い首振りの謎に徹底的に迫る、世界初の首振り本。おなじみの鳥たちのほか、同じ二足歩行の恐竜やヒトまで登場。生きものたちの動きの妙を、心ゆくまで味わう。

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