「復興」が奪う地域の未来――東日本大震災・原発事故の検証と提言

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000611855

作品紹介・あらすじ

広範囲に甚大な被害をもたらした東日本大震災・福島原発事故。その被害からの回復を目指すはずの復興政策により、被災地に深刻な歪みが生じている。津波被災地では巨大すぎる防災施設が沿岸のくらしを踏み潰し、福島の原発避難地域では早期帰還一辺倒の政策が避難者を追いつめ、危険自治体の出現が迫っている。なぜ復興政策は隘路に陥ったのか。気鋭の社会学者が復興の推移と現状を鋭く検証し、人間のための復興を提言する。

感想・レビュー・書評

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  • 369.31||Ya

  • 「復興は失敗である。」新年のラジオでは復興の話をしてるので年越しにふさわしい一冊。帰還は20-30年という世代スパンで思い描いているのに帰還政策しかない原発被災地。立派な防潮堤を作っても守るべき人はいない津波被災地。復興政策に強い異議を唱える書。筆者による類書の総まとめてきな位置づけだろうか。

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著者プロフィール

山下 祐介(やました・ゆうすけ) 1969年生まれ。九州大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程中退。弘前大学准教授などを経て、現在、東京都立大学教授。専攻は都市社会学、地域社会学、環境社会学。著書『限界集落の真実』『東北発の震災論』『地方消滅の罠』(以上、ちくま新書)、『「復興」が奪う地域の未来』、『地域学をはじめよう』(以上、岩波書店)、『「都市の正義」が地方を壊す』(PHP新書)、『「布嘉」佐々木家を紡いだ人たち』(青函文化経済研究所)、『地方創生の正体』(共著、ちくま新書)、『人間なき復興』(共編著、ちくま文庫)など多数。津軽学・白神学の運動にも参加。

「2021年 『地域学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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