富山市議はなぜ14人も辞めたのか――政務活動費の闇を追う

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000612012

作品紹介・あらすじ

富山市議会で、数の力をバックに自らの議員報酬を増額するお手盛り条例案が可決された。それに疑問を感じた地方局の記者たちが、さまざまな圧力と闘いながら膨大な資料を分析、政務活動費の不正を暴き、ついに議員たちをドミノ辞職へと追い込んでいく。全国に波及した白紙領収証問題の大スクープはいかにして生まれたのか。迫真のルポ。一連の報道で2017年度日本記者クラブ賞特別賞受賞!

感想・レビュー・書評

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  • 悪を追い詰める描写だが、議員個人の責任よりも政務活動費を流用できるシステムに問題があるように見える。

  • 「はりぼて」の替わりに登録。

  • 2018年7月9日
    取材の仕方、真相解明は至ってシンプル。不正の仕方もシンプル。

  • 富山市議はなぜ14人も辞めたのか
    ――政務活動費の闇を追う 単行本(ソフトカバー) – 2017/5/26

    富山市議会で、数の力をバックに議員報酬を増額するお手盛り条例案が可決された。それに疑念を抱いた地方TV局の記者たちが、さまざまな圧力と闘いながら膨大な資料を分析、政務活動費の不正を暴き、議員たちはついにドミノ辞職へと追い込まれる──。全国に波及した白紙領収証問題の大スクープはいかにして生まれたのか。迫真のルポ。

    私達、国民はこのようなチューリップテレビが行った調査報道を望んでいる
    2017年9月24日記述

    チューリップテレビ取材班による作品。
    2017年5月25日第1刷。
    富山県を放送エリアにするTBS系列局。
    1990年(平成2年)開局。従業員73人(2017年4月現在)
    本社所在地は高岡市、富山市に放送センター。
    取材からアナウンス、分業制を取れるほどの余裕のない中、多くの業務をこなしつつ報道に向かう記者、アナウンサーに好感を持った。

    報道制作局長、服部寿人(はっとり ひさと)・・
    この局長は原発問題や整備新幹線の光と闇を見つめ続け
    TBS報道特集などで報道し闘う報道、弱者目線の報道を
    掲げて部員を鼓舞してきたのだという。
    今回の報道はこの局長がいなければ実現出来ていなかったのではないのかと思えた。
    思い切りやれとトップが発破をかけれずして現場が力を発揮できるはずがない。

    昨年2016年に富山市議会の議員による政務活動費の不正使用問題は全国報道でも取り上げられた。
    *~人目辞職!と言った感じで新聞記事で見かけた事を覚えていた。
    ただ個人的にあまり熱心に記事を読み続けていなかった事もあり本書を読むまで自分の認識が甘かったなと反省している。
    そしてチューリップテレビの地道な調査報道が不正、腐敗が進みつつあった富山市議会を清浄化することに貢献したのだ。

    だいたい定員40を38へ減らすといった所で議員報酬を月60万円から70万円へ
    引き上げることはおかしい。
    地方自治体の借金も国同様に相当な金額だからだ。
    十分な審議無し、結論ありきの議会・・
    住民を舐めているとか思えない。
    国民感覚を持たない人間が議員をやってどうやってニーズに答えるというのか。
    しかもチューリップテレビの情報公開請求を
    自民党中川勇氏に伝えていたなど行政側の怠慢にも腹が立つ。
    消費者、生活者、有権者の視点が全くもって欠落している。

    普段、既存マスメディアは記者クラブでの発表モノを追いかけることに熱心になってしまいこういった不正、腐敗を報道することを忘れてやしないだろうか。
    私達、国民はこのようなチューリップテレビが行った調査報道を望んでいる。
    この事をメディアで勤務される方は改めて認識していただければと思う。

    読売新聞の特集記事でアメリカでの地方紙の衰退が
    地方の議会、議長が不正に報酬をアメリカ大統領よりも高額にしていた実態を長年報道できずにいたという事を紹介していた。
    調査報道は地方紙、地方メディアが社会にとって必要なんだということを国民、住民に理解してもらうまたとないものだ。
    全国のメディアの方もめげずに頑張って欲しいと思う。

    また政務活動費の情報公開請求も地域によっては閲覧のみ(東京都)とかオープン度合いが不十分だ。
    コピーもお金がかかる。
    PDFで公開するべきであろう。

    また政務活動費も100人も入れない公民館で300人も集め政治報告会を行ったというパターンが広く取られていた。
    領収書だけではなく資料、当日の写真も一緒に報告させるなど改善を行って欲しい。

  • 議員報酬の引き上げをきっかけに発覚した政務活動費の不正疑惑から、ドミノ式に14人の富山市議が辞職に追い込まれた一連の流れを、チューリップテレビ取材班メンバーが時系列に沿ったルポ形式で本にまとめたもの。

  • 「はりぼて」の文面補足。一晩読了。

    あとがきの「良心」については、
    「なぜ君は総理大臣になれないのか」のワンシーンを彷彿とさせる。向き不向き。

  • 映画「はりぼて」の副読本として。

    その後の砂沢記者・五百旗頭キャスターの異動や退職を知って読むと尚更味わい深い

  • チューリップテレビすごい。
    ほかのメディアも本当はこうありたいはず。
    と、信じたい。
    メディアの政治に対するチェック機能は大切だ。

  • 資料ID:21802944
    請求記号:318.442||C
    学生の卒論作成に使用するため

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