中世の城日誌―少年トビアス、小姓になる (大型絵本)

  • 岩波書店
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001108675

感想・レビュー・書評

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  • 子供向けの大型絵本。
    中世の子供が叔父のお城で小姓生活をする日記風。
    中世のお城の一年の生活が描かれ、絵も綺麗で一つ一つが素敵。
    それぞれの立場で何にどう対応するか、犯罪や病気、食事などに関してもわかりやすかった。

  • 児童書だが、中世の生活を詳細に描いているので、
    大人が読んでも楽しめる本。しかも大型絵本!
    作者は「輪切り図鑑」の人。なるほど!
    小姓となったトビアスの日誌という形態の文から、
    城の生活の四季様々な情景を絵で表現している。
    食事シーンから冬のトイレ問題まで、
    おそらくこうであった中世の暮らしが
    手に取るようにわかる。
    また、身分、領主の家族問題、領民との軋轢等も、
    わかりやすい。更に、索引も解説付き!なんと親切♪

  •  海賊日誌が楽しかったので、こっちも借りてきました。こちらは中世のお城の生活を、1年にわたって紹介した本。
     子供向けの、大型判の図鑑。詳細で情報量の多いイラストがふんだんに入ってて、説明文に相当する部分は、物語調(子供の日記という体裁)という形で表現しています。
     海賊日記ほど話に起伏はないけど、中世のお城の生活が、いろんな角度から描写されてて楽しい。麦の収穫とか、遠方からのお客様を迎える時とか、密猟者がとっ捕まったときとか、ケルトテイストの入った教会でのクリスマスとか。お城ではパンも焼いているのですが、その様子も覗きに行ってしまいます。

     中世テイストがたっぷりで、現代人の感覚で見るとツッコミどころがてんこもりなのも楽しかったです。病気になったら、生年月日と、病気になった日の星の位置を確認して、病名決めて……瀉血するのか。あれを治療といえる中世コワイ。
     このシリーズ、続き出ないかな。こういう切り口はとても興味深いです。

  • 巻末に城の攻撃の仕方や鎧の着け方などがあり楽しい。

  •  13世紀、中世ヨーロッパ。
     伯父さんの城に小姓として務めることになったトビアスくんの修業の日々が書簡形式で描いてある。とはいっても、この書簡もどうやら完全に創作の産物らしく、トビアスくん奮闘記の形を借りた中世ヨーロッパの風俗案内となっておるわけです。

     しかしそれにしても、本書は子ども向けの本では無いと思うの。大判の絵本というのはどうしても児童書の棚に入れられてしまうけれども、これだけ綿密に資料に当たっていて、細部まで「子供にわかりやすく」みたいな手の抜きかたをせずに仕事されていると感動する。それは現在に生きるシナリオライターに対する感動だし、中世の資料をイラストに復元したいというイラストレイターへの感動でもある。

     採算のことを考えたらこういう仕事ってモチベーション上がんないだろうなぁ、どんだけ気合を入れてもこの本の凄さがわかる中学生くらいになったら絵本なんか読まないだろうよ、というところで、この本が日本で訳されて出たのもすごいなぁ、と、思うわけです。

     買えとは云いません。図書館で見かけたら、時間を忘れて楽しめると思う。
     そういう絵本です。稀に見るいい仕事です。

  • 楽しい。本当の中世とはどういうところだったか、なんちゃってでない知識を得るのは意外と難しいので、貴重な絵本。

  • 11歳のトビー少年が小姓として経験することが書かれている日記形式の大型絵本。幼児向けな文章ではありませんが、フリガナもあり、興味があれば小学校3年生くらいから自分で読めます。
    トビー少年の、少年らしい観点が可愛らしかった。
    細々とした不思議な中世の絵に魅了され、さらに この時代の生活が解りやすく説明されているので、大人でも楽しめます。

    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-2616.html

  • 物語仕立てで知る中世の城(とその周辺)の生活。
    綺麗な絵と興味深い内容。

  • 難点から出すとすれば「高い」「でかい」

    大型絵本というので期待半分くらいで買ったんですが、意外といい本であることが判明。
    子供向けの本ではあるんですが、これはファンタジーなどで「城」に関して興味を持った人にお勧め。

    内容は地方の小さい城に小姓としての修行に来た男の子の(絵)日記。
    日記というだけあって文章量はそんなに多くなく、内容も不十分のところがおおいけれど、
    城でどんな行事があるか、どういう生活をしているかという話を男の子の目線で綴っているので資料本としても物語としてもそれなりに読める。
    出来ればもっと突っ込んだ細かい話とかも欲しいんですが、トイレのくみ取りの事や城の麦の刈り取りに付き合わされる民衆のこととかも話に出てくるので面白い。

    内容は面白いし、絵が多くある分イメージしやすけれど、値段の割に「量」が少ない。
    普通にお城の本を読んでも出てこない話があるので、個人的には★5、客観的に考えれば★4くらいかなと思う一冊。

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