エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018))

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制作 : ヴァルター・トリアー  池田 香代子 
  • 岩波書店 (2000年6月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140187

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エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018))の感想・レビュー・書評

  • ベルリンの少年探偵たちに万歳!

    エーミール、グスタフ、教授といった個性豊かで魅力的な少年たちが活躍する。冒頭も面白い。お話の世界(エーミールの世界)が現実(作者のいる世界)と繋がる瞬間が面白い。

  • なんて素敵な即席の探偵団!
    こういう行動力や結束力はこの年頃の男の子ならではという感じがして、少し憧れる。
    最後、おばあさんがディーンスタークの働きをしっかり分かっていて、称えているところが良い。
    どんなに地味な仕事であろうと、誰かが見ていてくれる、分かってくれている、と信じたい。

    新しくできたばかりの友人にも、何の衒いもなく母親への思いを素直に話せるエーミールはとても格好良い男の子だ。
    四の五の言わずにエーミールに協力するグスタフももちろん。
    この作品に描かれている子ども達はみんな、私が子どもの頃には残念ながら持ち得なかったような、
    格好良くて素敵な面を持った子ども達だ。
    子どもの頃に戻ることはできないが、ディーンスタークの地味な働きをちゃんと見ていたおばあさんのような大人になることはできるかもしれない。
    そう思えば、子どもの頃にこの作品と出会えなかったのは残念だが、今ようやく出会えたことにもきっとなにか意味がある。

    「合言葉エーミール!」が頭から離れない。
    この言葉を思い出すたびにわくわくする気持ちが胸の中に浮かび上がってきそうだ。

  • 少年エーミールは一人で汽車に乗った。お母さんからお金を預かって、おばあさんのいるベルリンまで。しかし汽車のなかでお金を盗まれ、ひとりぼっちで泥棒を追いかけることになる。
    しかし心配はいらない。なんたってベルリンには、すばらしい「探偵たち」が住んでいるのだから。

    少年少女のとびはねる動作や、しゃべり方、息づかいが隣から伝わってくるような生き生きとした児童文学。ページをめくっている私まで一緒に走り出して、エーミールや探偵たちの一人になった気持ちで読みました。

    今の小学生って、忙しくて窮屈そうな子、けっこういますね。気ー遣いすぎて胃潰瘍になった小学生の話を聞きました。痛々しいなあと。

    この本に出てくるような子どもたちこそ、本当に「良い子」だよ。
    エーミールが「お母さん思いの良い子」なのだって、ちゃんと自分で決めて選んで、責任を持って良い子をやっている。自立する力は、本来子どもたちの中に根差しているパワーなんだと思います。親が子どもの替わりに考えることなんて出来ない。
    その子のペースで、その子に合ったやり方で、育っていけるといいね。

  • 子供の頃、ダントツで好きだった本の一つ。
    ウィットに富んだ文章とわくわくする展開の痛快な物語だけれど、その中に織り込まれた子供と親の悲哀、愛情が胸を打つ。
    この小説のことを思い出す時、私の頭に一番最初に浮かぶのは、犯人を捕まえるところではなく、追跡するところでもなく、汽車の客室でエーミールが泣く場面だ。
    それから、エーミールと教授くんが互いの家庭について話をする場面。
    楽観的で無邪気、という画一的な想像上の子供ではなく、地に足のついた子供の心情を描いた場面だと思う。

    子供の私が児童文学者の中で特にケストナーが好きだったのは、彼は優等生であろうとすることを否定しないからでもあった。
    児童文学の多くは、学校の成績など気にしない、もしくは勉強は不得意である子供には素敵な冒険が待っていて、優等生であろうとする子供はそれをただ見ているだけ、というパターンが多い。
    「長靴下のピッピ」などがその典型だ。
    それらの本が悪いわけではなく、全く逆で、私はそういった本も大好きだった。
    ただ、私は自分がピッピではなく、置いて行かれる兄妹の側であることをわかっていた。
    そして、実際優等生だったかどうかはともかく、そうあろうとしていた、というかそうあろうとするより他になかった私には、いつもそれらの本は喜びと共に痛みをもたらしたのだ。
    けれど、ケストナーはどういった子供にも物語を与える。
    エーミール、教授くん、グスタフ、性格の違う彼らそれぞれに、そしてこの本の素晴らしいところは、最後にもう一人、意外な子供を讃えるところだ。
    何度読んでも心を満たす、良い作品だと思う。

  • 私的岩波少年文庫Best3の一つ。
    私はこの本で正義感を学び身に付けた筈が、今では、、、恥ずかしくて再読出来ないかも。。。

    読んだのは池田香代子訳じゃなく、小松太郎訳。

  • はじまりの部分から、すごくわくわくした。
    きっと、ケストナー自身が、このお話を書くことが楽しくてしょうがなかったのでしょう。作者自身が新聞記者の役で登場するのですから。
    第二次世界大戦よりも前、もちろん携帯電話なんてもってない時代に、子供たちが協力してどろぼうを捕まえる、実にいいお話です。

  • 私がいま子供だったら、大人にそうするように接してほしいから

     少年探偵という言葉を聞いて連想するのは、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズだったが、そこに加えて今度からは、エーミールたちのことも思い出すことになるだろう。
     ベルリンの親戚の家に出かけたエーミール少年が、中途でお金を盗まれ、犯人の尾行、という探偵行為に出る。すると、あれよあれよという間に仲間たちが大集結し、綿密に計画を立てて、張り込みという素晴らしい仕事をやってのけるのである。日本の少年探偵物のような湿度がなく、明るくからりとした読み感だ。
     各シーンの特徴をよく表したイラストが、適時に挿入されているのも味わいがある。犯人の居場所を少年の大群が取り巻く眺めは圧巻だ。年少の読者が見たら、自分と同じくらいの年頃の子たちが健闘を讃えられる光景に熱くなるだろう。皆で力を合わせればそれだけの働きができる、ということは希望だ。
     刺激的な体験をしながらも、エーミールがおりに触れて田舎を思い、母親を想う様子も、好ましい印象を残す。これがマザコンと言うなら、子供のうちはマザコンくらいがちょうどいい。
     お母さんたちは、こういう本を子供の本棚にさしこんでおけばいいのではないか。また、なぜ、エーミールと探偵たちが少年少女を動悸させるのかを、保護者側も考えてみてはどうかと、生意気にも思う。

     子供の頃、子供好きの大人が苦手だった。大人に子供扱いされること、相手を下と見てなめてくる態度(今でもされることはある)が嫌だった。
     探偵をしたことは、エーミールにとって大きな出来事だったろうが、加えて楽しく読まされたのは、警察の人や記者ら立派な大人が、エーミールの話を大人にそうするような丁重さで聞いてくれるところだった。あるいは、ケストナーとエーミールの対等な接し方。大事なことなのだ。その視点がなかったら、大人が読んだ時には話として少し単純なので、それほど興味深くは感じなかったのかもしれない。



    レビュージャパン掲載書評
    <私がいま子供だったら、大人にそうするように接してほしいから>

  • 仕事や役割には派手なのもあれば、地味なのもあって、危険なのもあれば、退屈なのもある。
    でもそのすべてが大事なのですよ。
    でもやっぱり、派手で楽しいのがみんな好きなんですね。

    電話番、本当にお疲れ様でした。

  • これも小学校高学年くらいがちょうどいいかも。でも大人が読んでも楽しめる。
    どうしてだろう? 
    謎解きではなくて、主人公のエーミールを応援したくなるからかもしれない。あと、エーミールやその仲間からみる大人の世界にはっとしたり、そうだなと共感したりできるからかもしれない。
    おもしろくて、心もあたたかくなる本。名作として売れ続けているのがわかる。

  • こういうお話大好きなんです‼‼

    探偵たちとエーミールの行動を
    ワクワクしながら読ませていただきましたドキドキ((o(‾◡◝*)(* ◜◡‾)o))ワクワク

  • ケストナーはやっぱり
    天邪鬼で皮肉屋で、
    でも愛情がたっぷり詰まってる。

    田舎町でつましく真っ直ぐに育ったこどもも、
    大きな街でもまれながら逞しく生きるこどもも、
    根っこはきっと同じ。

  • ドイツ(第二次世界大戦よりも前)が舞台。お父さんは死んでしまい、お母さんと二人暮らしのエーミール・ティッシュバイン。美容院の仕事をしながら、愛情いっぱいにエーミールを育ててくれているお母さん。そんなお母さんが大好きなエーミール。
    お母さんが苦労してためたお金をもって、おばあさんの所へむかう途中、ベルリン行きの鉄道列車でその大金をすられてしまった。犯人は山高帽のグルントアイスを名のる男だと目星をつけた。
    エーミールは山高帽の男を追って電車を降りる。通りすがりに、その様子を見ていたグスタフ少年は、エーミールの話しを聞き、ベルリンの少年たちを招集した。悪い奴とこらしめて、エーミールを助けるんだ!集まってきた少年たちの中に、頭がきれて、みんなに教授と呼ばれている子がいた。少年たちは、持っているお金をあつめ、電話連絡係を決め(もちろん携帯なんてない時代。一家に一台の電話もない時代!)、食料を調達し、作戦をたてた。


    エーミールを助けるために集まった少年グループの行動力!勧善懲悪で、読み終わってすっきり!時代は古いが、今も面白い。

  • ドキドキして楽しくて幸せな気分になれる本。ケストナーの描く、お母さん想いの優しくて勇気のある少年が大好き!
    エミールのお金を盗まれたことを警察に言えない理由に、子供ってこうなんだよね〜って共感できた。

  • ケストナーさんすてき。読みやすくてワクワク。こんな児童小説だいすきです

  • ドイツいくぞーという気分になって、ベルリン案内の本を読んだ時、この本が紹介されてたので。今でも、エーミールたちの通った通りの道をいけるというではないか!と。
    お話もすなおに楽しい。みんなが行きたい現場に出て行かず、電話番をした少年を褒める作者に、古き良き児童文学の伝統を見た。

    グーグルマップ片手に、話を追う。確かに、その名前の通りがあったよ。

  • 29年度  6-2 (紹介のみ 3分)

  • 『エーミールと探偵たち』は、ベルリンを舞台に、少年エーミールが友情を育みながら、お金を盗んだ犯人を追いかけてゆく、サスペンスと冒険に満ちた物語。同時に、冒険を通じた子どもたちの機転と勇気のあふれる物語とも言えるだろう。

    冒険の終わったあとの、エーミールのおばあさんの演説が、また良い。おばあさんは子どもたちに向かって「みなさんはうぬぼれちゃいけない」と演説をはじめる。そして、次のようなことを訴えるのだ。

    自分の義務や役割をきちんと把握し、目立たないところでも、それをやり遂げることの大切さ。表舞台で華々しい活躍をしない子どもでも、ちゃんと見守っている人の存在。

    子どもたちの大冒険だけを描くのではなく、そういったことを描くからこそ、ここに描かれた大冒険は、ひときわ輝きを増し、大人になったわたしたちの胸にさわやかな読後感を与えてくれるのだろう。

  • 舞台は1900年代のドイツの大都会ベルリン。
    当時のベルリンは日本の明治維新のようにみたこともないような新しいもので溢れていた。

    それに囲まれた人々のワクワク感や興奮、熱量が伝わってきて、現在からすると古いものばかりなのに一緒になってワクワクしてしまう。まるでその時代にタイムスリップしたみたいで楽しい。

    ドイツ児童文学ってケストナーぐらいしか読まないけど、イギリスやアメリカとは空気感や雰囲気が全然違う。

    犯人を追い詰めるために作戦を練るシーンとか追い詰めるシーンは最高に楽しくてドキドキした。

  •  美容師の母と2人暮らしの少年エーミール。休暇にお母さんの妹のマルタおばさんを訪ね、たった一人でベルリンに向かうことになったが……。なんと、列車の中で眠ってしまい、気がつけばお母さんから預かった140マルクが内ポケットから消えていたのだ。
     頭が真っ白になったエーミールは、コンパートメントからお金とともに消えた山高帽の男の後を追うことに。

     泥棒を果敢に追いかけるエーミールと、彼を助けようと集まってくれたベルリンの少年たちの探偵ぶりは、頼もしいやらおかしいやら。いいなぁ、仲間に入りたい!と思うけど、子どもの頃に読んだらもっと楽しかったろうと残念です。「飛ぶ教室」にせよ、「ナルニア」にせよ、やはり物語を読む「好機」というのがあるような気がします。
     家族が互いを思いやるあったかい気持ちが、読む者を幸せな気持ちにしてくれます。

  • 超有名な本でありながら、一度も読んだことがなかった本。なおかつ「エミール」と読み間違ってもいた。

    取っ掛かりが悪いが、話が流れるとドンドンと引きこまれてゆく。どんでん返しは特になくてそのまま楽しめる。

    同じ著者の「飛ぶ教室」と比べると、深く考えさせられるというよりも、勧善懲悪的な楽しい読み物。

  • 小学生くらいが読めるもので、わたしでも面白く読めるのないかなと思って探してた時に、見つけた本です。

    まさか、こんなごちゃごちゃっとした上の大騒動になるとは思ってなかったので、面白かったです。探偵ものにありそうな物騒なこともないのもいい。エーミールの母親思いのところも好きです。

    でも、言い回しになじみがないので、読んでて引っ掛かりを感じました。違和感があってスムーズに読めない。わたしにはどうも、外国作品は宝の持ち腐れのようです。面白いところも、その背景がわからないので、楽しめないのが残念。

    これを読んで、他作品にも興味をもちましたが、今のわたしが読んでも、ちょっともったいないなーとも思いました。

  • この本を読んで作者ケストナーの作品をもっと読みたくなりました。現代ではあまり使わない表現もあり、最初は少し読みにくさを感じましたが、読み進める度深みにはまって、次のページをめくりたくなるような1冊です。


    http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=141054

  • 機転の利く子ども!
    グスタフは憎めない子でかわいらしいと思った。
    てやんでい!にあたるドイツ語はなんだろうと興味がわいた。

  • 素晴らしい! 傑作です!
    映画の予告編にするなら…こんな感じ…

    少年はひとり旅に出た…

    『エーミールと探偵たち』

    エーミールの母
    「この子ももうこんなに大きくなったんだし、
     ちゃんと行けるでしょう」
    エーミール
    「よそいきなんて、だれが発明したの?」
    エーミールの母
    「おぎょうぎよくするのよ、いたずらっ子ちゃん」

    汽車内(山高帽の男)…
    「ほう、きみはベルリンに行くんですか?」

    (エーミール)
    ポケットがからっぽだ! お金がない!

    いとこポニー
    「汽車はとっくに着いたってよ」
    おばあさん
    「困ったよったら、困ったよ」

    グスタフ(ベルリンの少年)
    「てやんでい」「おれ手伝ってやるよ!」
    グスタフと少年たち…
    「行動開始だ!」

    ボーイ長
    「これ、ほんとの話」
    巡査長
    「いまに白黒つくことだ」

    巡査のあとに100人の少年の列!

    おばあさん
    「この子はとんでもないよったら、とんでもないよ!」
    ちびの少年
    「まともなやつなら、することはするさ」
    いとこポニー
    「エーミールのために乾杯よ!」

    乞うご期待!

  • 映画から見てしまったので、原作と内容が異なることに驚いた。映画で、ポニーとグスタフの役割を逆にする必要はあったのだろうか…映画の先入観が読書の邪魔になってしまっている…
    小さい時読んでいたら夢中になっただろうな、な作品。
    合言葉エーミール‼

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