小人たちの新しい家―小人の冒険シリーズ〈5〉 (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140668

感想・レビュー・書評

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  • 前にアリエッティたちを天井裏に閉じ込めたプラターさんが、再び現れて、お金もうけのために使うために、アリエッティたちを追いかけた。その上、アリエッティたちの家をこわしたり、アリエッティたちが住んでいる教会に、夜しのびこんでつかまえようとしたりした。でも、プラターさんたちが逆に教会の人たちに見つかって、つかまった。ワルのプラターさんがつかまったとき、ぼくは、踊り出したいほどハッピーな気持ちになった。ハッピーハッピー‼ プラターさんは、罰金じゃなくて、国外追放がいいなと思う。
    このシリーズは、もうおしまいで、とても悲しい。小人たちが、このまま幸せに暮らせたらいいな。
    絵は、白黒なんだけど、風景も小物もわかりやすいし、おしゃれで、好きだった。今っぽいキラキラした目のアリエッティじゃなくて、ほんとによかった。(小6)

  • 読書日:2011年12月4日-6日
    原題:The Borrowers Avenged
    一番の感動は、再びミス・メンチスを見つけれた事です!
    アリエッティが両親と交わした約束を振り切って、会って欲しかったです。
    そして一言交わして欲しかったです。
    例え交わせなくとも小さい紙に有難うや安心して下さいの一言を添えても欲しかったです。
    ティミスの行動に冷や冷やしたり、プラター夫妻の諦めの悪さに呆れかえったり。
    本当は善人な夫妻なのにアリエッティ達を見つけてしまって欲を出した所為で、この夫妻の最後は想像任せでした。
    私は出所した後にAustraliaへ移住し兄を頼ったと考えています。

    アリエッティはスピラーとピーグリーン、どちらと結婚するのか、
    ティミスはどんな青年に成長するのか。
    アリエッティの両親が亡くなり落ち着いたら、いつかはミス・メンチスと会うのか・・・。
    色々な事に想像を膨らませながら読み終えました。

    大概の小説はその後も少し描かれているものですが、
    このお話は想像任せという点が何より良かったと感じました。

  • 床下の小人シリーズの第5巻。とても面白かった。

  • シリーズ4巻目から20年以上が経ち、ノートンが80才の時書かれた最終作。長い!
    翻訳が猪熊葉子さんになってる。ほぼよいけれど、ミセス・ドライヴァからドライバーおばさんになってる。ドライバーだと運転手を連想してしまうし、シリーズ途中で名前が変わるのは違和感あり。

    文明の進化やモダニズムの嫌悪、出過ぎたまねをするなという警鐘ととれる箇所が多い。

  • まだ続きそうな終わり方だった。

  • 小人シリーズ、全部読んだ~。映画よりも、全然おもしろかった!

  • 新しい借り暮らしに出会い、
    アリエッティも少しずつ大人になっていくのかな。
    いつまでも安全な場所は本当は無いのかもしれないけど、
    これからもいろんな事件が起こってしまうのかもしれないけど、
    皆で助け合っていくんでしょう。
    アリエッティが思い描いてた未来とはなんだか、
    違う方向に進んじゃうのかなあ、
    と思うような終わり方だったのがちと気になるけど、
    このシリーズは父親と母親が主人公だったんだろうな、
    って思ってるんで、まあ、いいやって感じでもある。

    人間と借り暮らしは相容れないものなんだ、
    という筋がぶれる事無く最後を迎えてるし、
    父親の意見は納得するけど、残念だねえ、って感じもする。

  • この1冊だけが猪熊葉子先生の翻訳。個人的な思いを言うと全部、猪熊先生の訳だったら良かったのになぁ・・・去年ジブリの「借りぐらしのアリエッティ」を観たけど、原作と離れたところがあるとはいえ、あれはあれで良かったね。アリエッテイのお部屋を再現しているという種田陽平展にぜひ行きたいです。(ただ今開催中)

  • ジブリの映画になった「借りぐらしのアリエッティ」原作の続編。順に読み進め中なので積み中。電子書籍版を購入。

  •  シリーズ五冊読了。
    『床下の小人たち』『野に出た小人たち』『川をくだる小人たち』『空をとぶ小人たち』『小人たちの新しい家』で完結です。

     安全ピンや針やボタンやすいとり紙……家の中においていたはずの、そうしたささやかな品物が、いざ探そうとするとどうしても見当たらない。それがどうしても不思議だと、ケイトはいう。
     昔はイギリスのあちこちで、《ちいさい人たち》の話がかわされていた。けれどいまでは、もしいたとしても、せいぜいずっといなかのほうの、古い、静かな家くらいだろう――メイおばさんは針仕事の合間に、そう語りだす。
     かつてメイおばさんの弟が、その目で小人たちを見たのだといって、繰り返し詳細に話してきかせてくれた。その古い家には、人の手のひらに乗るくらいの、小さな小人たちが隠れ住んでいて、その家の人間の食料や小物をこっそりと借りては、床下の隙間に、壁の裏側に、居心地のいい住処を作って暮らしていた……

     ああ、なるほど、これは名作だ。
    「アリエッティの映画版はどうでもいいけど原作は読んでおけ」と、友人から薦められて買ってみました。読んでおいてよかった。けれど、これは本当に自分が子どもだったときに読んでおきたかったなとも思います。いま読んでも面白いんだけど、大人になってしまってからではわからない面白さがある気がします。

     小人たちは、魔法を使ったりもしなければ、不思議なわざをもっているわけでもない、ただ体が小さくて身軽だというだけの、ふつうの人間と同じような種族。人に見つかれば、駆除されるか見世物にされるかという危険のなかをしのんで、こっそりと夜中に『借り』に出て、借りてきたものをうまく工夫しては家具や衣服に作り変える。ときには人の目に見つかって、慌てて家を逃げ出すことも。中にははじめから人間の家には住まず、野外で狩りをして暮らすものもいる。

     彼らはふつう、屋外になんて住みたくない、人間に見つかるなんてとんでもないと思っているのだけれど、アリエッティはその中でも変わり者。好奇心いっぱいで、外の世界に憧れているし、人間とも話をしてみたい。普段はしっかりしているのに、その好奇心を押さえきれず、両親をひやひやさせている。
     人間に見つかって駆除されそうになり、あるいは住んでいた家が閉められることになって、あるいは強欲な商売人に見咎められて見世物にされそうになり……住処を求めてさまざまな危難を乗り越えていく一家。


     ラストがちょっと、伏線が消化されきらないまま終わっちゃったというか、そこはわざと想像の余地を残したんだろうけど、それにしてももうちょっと詳しくその後を語ってほしかったなあと……。

     設定というか、小人たちの暮らしにまつわる描写が、とにかく緻密で克明で、べつに異世界ものではないのだけれど、ハイ・ファンタジーと共通する種類の面白さがあるように思います。想像する楽しさ、をあらためて教えてくれた作品でした。

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