思い出のマーニー〈上〉 (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141108

感想・レビュー・書評

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  • 上巻だけの感想は「アニメとほぼ一緒」。アニメは日本が舞台だったけど、原作はイギリスが舞台という違いはあるけど、アンナとマーニーの名前は一緒。夏祭りシーンがアニメでは入っていたけど、原作はそれらはない。代わりに預けられた先のおじさんおばさんが『ビンゴやドミノゲームに行く』シーンがあったり、『あつけし草の酢漬け』を作るためにあつけし草を集めるシーンがある。

    文化の違いが面白い。
    アニメだと地域との関りがよくわからなかったけど、原作はおばさんたちが近所の家にゲームをしに行ったり、布をわけて貰ったり、あつけし草の酢漬けをおすそ分けしたり、ご近所さんがアンナが夜に海岸にいる事に気が付いて家まで連れて行ってくれたりと、地域のかかわりが深いと思わせるシーンが次々と出てくる。
    だから、おばさんはご近所さんとは上手くやってほしいと思っているというのも書かれている。『ふとっちょぶた』と言って、相手を怒らせたりしないようにと。

    マーニーとのやり取りも、アニメとほぼ一緒でアニメのシーンが頭に浮かんできた。『マーニーが唐突に出てくる』という事にアンナが戸惑うシーンもある。これ、アニメだと面白がっていたような記憶しかないので、原作は『戸惑い』なのかと思った。

    最初、アンナはマーニーに『乞食』と思われていたというのも、原作ならでは……なのかなと。アニメだとこの辺りは規制に引っかかるのもあるだろうし、なかったような。
    何回か『こじき』とマーニーがアンナをからかうシーンがあるのも目新しい。

    「ふとっちょぶた」と呼ばれたサンドラは、アニメではそんなに意地悪ではなくアンナがいきなり怒り出した感じだった。けど、原作だとしっかりと意地悪な描写がされていてアンナが「ふとっちょぶた」と口にしたくなる気持ちも分かる。アンナの口調をまねたり、ひそひそ話をしたり、悪口を言ってないアンナに対して「(私の)悪口を言って」と言っている。
    アニメだと信子(原作ではサンドラ)は「あんたが見えているように見えている」としか言ってなくて悪いようには見えないままに「ブタ」と言われている。アンナがどう見ても「嫌な子」になってるの、原作とは違い過ぎると思ってしまった。


    他にもアニメは祭りに行くのを勧められていたりと周りがアンナにやたらと構うけど、原作は基本的にそんなに構われていない。子供であるアンナが好きに動いているのと同じように、大人も大人で好きに動いている感じで、『自由だな』と思ってしまった。

    アニメを基に比べてしまうけど、実は私はこの作品はよくわかんないな……と思っている。アニメもだけど、原作も『好みではない』

    原作上巻のラストは「ああ、可愛そうなマーニー! あたし、ほんとに、あなたがすきよ」というアンナの言葉が、以前マーニーがアンナに言った言葉だとアンナが気が付くところで終わった。

    アンナが「マーニーがいない』事に気が付くのかなと思ったけど、これはたぶん「二人は気が合ってるね」という意味の気づきで、おかしいと思う意味ではなさそう。

  • p66が印象に残った。

  • 今更のごとく読んでるとか言わない。

    出会えてよかったけど…胸の痛む本だな。
    私そのものを見ているようでちとつらい。
    (ただしアンナがそうなったいきさつは違います)

    そんな彼女が不思議な子に出会ったとき
    運命は変わります。
    まるで水が流れるかのように
    彼女は動き始めるのです。

    だけれども、どうやら秘密がありそうで…

  • ジブリの映画から原作を読んでみました。

    映画では北海道になっていましたが、舞台はイギリスなのですね。

    上巻では、療養に来ていたアンナが不思議な少女、マーニーに出会うまでと出会って仲良くなっていく様子が書かれています。

    はたして、マーニーの正体は?

  • あーイギリスの児童文学ー

  •  読了。
     何年も前にジブリのを観てよくわからなかったという記憶があったので、原作を…読んだけど、ただただ悲しいだけでよくわからない。2人のやりとりもイライラしたりする。なんかザワザワする。
    (220804)

  • カウンセラーに薦められたので読みました。わたしは岩波少年文庫とは全く無縁の子供時代を過ごしたのですが笑、子供の頃にこんな素敵な本に出会えてたら…いろんな意味で一生モノになるんじゃないかなぁ。何年か前に見た映画版(ジブリ製作)もすごく良い映画で、印象に残ってます。子供はもちろん、大人の方にも読んで欲しい、おすすめの一冊です。

  • When Marnie was there

  • 親に誕生日プレゼントで買ってもらった初めての本。
    真実に気づいた時の感動が忘れられない。

  • 御多分に洩れずこの年頃ならではの葛藤や不安、大人へのモヤモヤしたものを抱えて日々内面で戦っているアンナ。そんな時に現れたマーニー。唯一の初めての親友。でもどこか不穏で。アンナがどんどん危うい方に導かれている感じがよく伝わってくる。下巻どうなるか。

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