やかまし村の子どもたち (岩波少年文庫(128))

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141283

作品紹介・あらすじ

やかまし村には、家が3軒きり、子どもは男の子と女の子が3人ずつ、ぜんぶで6人しかいません。でも、たいくつすることなんてありません。ひみつの手紙をやりとりしたり、かくれ小屋をつくったり、毎日楽しいことがいっぱい!小学3・4年以上。

感想・レビュー・書評

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  • やかまし村にはおうちが三軒。
    三軒のおうちの、6人の子供たちの日常を描いた物語。

    ピッピのような少女の話でもなく、
    探偵カッレくんのような冒険譚でもないけれど、
    9歳付近の子供たちの日常を描いた作品。

    ぜひ、中学年の子供達に読んでもらいたいなあ。
    どうやったら興味を持ってもらえるかなあ。

    夜中に家出をしようとして、朝まで寝てしまったり。
    納屋の干し草に包まれて寝たい!と1晩寝てはみたけれど、「ベッドを発明した人は天才だわ!こんなに気持ちよく眠れたなんて」と言ってみたり。
    やっていることも、憧れることも、遊びも、いまの子供たちとたいして変わっていないように思う。
    三軒のおうちの間を、木を伝って行き来したり、
    秘密基地を作ったり…永遠の憧れだよね。

  • ★4.0
    大好きな映画の原作本。北屋敷、中屋敷、南屋敷の3軒からなる、“やかまし村”に暮らす6人の子どもたち。中屋敷の末っ子・リーサの視点で描かれるのは、ありふれた日常と6人が繰り広げる他愛のない遊び。が、それが懐かしくて愛おしくて、読んでいるだけで優しい気持ちになる。中でも、つもり遊びや秘密基地が特に懐かしい!そして、大人になった今に読んでみると、家族や隣人同士の絆、年配者や動物への愛情といった、当たり前なはずの薄れかけているものに改めて気付かされる。それはそうと、リーサの誕生日の祝い方が何とも素敵。

  • スウェーデンの児童文学。
    やかまし村に住む三世帯六人の少年少女の楽しい日常。
    主人公達は7歳から11歳くらいなので小学生目線としてちょうどいいのですが、文章が子供が自分で読むには難しいかな。
    7歳の長男に何日かかけて読みました。
    文体が若干難しいところもあるのですが、自分と同じ年頃の子なのでけっこう楽しんで聞いていました。
    買い物を頼まれたのに一つずつ忘れ何度も何度も何度も店に戻る話し、歯を抜く話、いたずらの話。
    気候や習慣の違いを説明しながら読んだのですが、そういう描写は大人でも楽しめます。

  • この本は何回も読んでいますが、読むたびやかまし村に行きたい!と思います。

  • 子供の、本当に何気ない日常のその日あった出来事を書いたようなお話でした。ハラハラドキドキとかもなければ、何か盛り上がりがあって結末に向かっていく、というのでもないので、私には物足りなかったけど、子供は、自分と同じくらいの子供の、自分と同じようなところに興味を持ったりするところが良かったようです。

  • 少し前の時代の、スウェーデンの農村で暮らす子どもたちのお話。こどもたちの日々のわくわくがぎゅっと詰まっている。電話がなかったり、おじいさんの昔話をせがんで聴いたり、先生が学校に住んでたり、その時代ならではの描写も愛おしい。

    小さい頃なんで読まなかったんだろー?
    でも大人になってから、毎日あったかいお風呂で1-2編づつ読む時間が、楽しくてしょうがなかったです。

  • 仲良しの友達が「やっぱり好き!」というこのシリーズ1冊目、ようやく読めました(^_^)v
    幼い頃の満ち足りた幸せな日々を思い出させてくれるお話でした。
    大塚勇三さんの訳は時代を感じさせるものの、やっぱり丁寧な言葉遣い、美しい日本語だなぁと感じました。
    菱木晃子さんの解説に納得。「子どもの日常には〈安心感〉が必要で、子どもを見下さず気持ちをさりげなく汲み取れる真のおとなの存在」…今の時代の子ども達にも、どうかこのお話が心に響きますように☆

  • 子供が6人しかいない、小さなやかまし村でのお話

    毎日学校で顔を合わせて毎日同じ6人で過ごすけど
    それでも子供たちは楽しい!
    自然の中で秘密の場所を作ったり、お手紙を交換したり、いつも同じ場所にいるのに毎日違った遊びを思いつく。

    今の時代みたいにDSとかネットゲームなどを与えなくても、子供たちは子供なりの発想で工夫して何でも遊び道具にしちゃう能力を持ってると思いました。
    自分の子供にもこんな自然育児??がしたいですー

    あと子供って変な心がなくてとっても優しいと思いました。

  • 小学生のころ、文庫で借りて読んだ本。やかまし村での生活が、私の実生活よりも、リアルライフだったと思う。ある時、私はやかまし村のような生活は現実ではないということを実感し、ショックを受けたことを覚えている。
    高校生の時、河合塾の帰りにいつものように梅田の紀伊国屋に立ち寄り、ふとこの本を手にとってみた。再び、小学生時代のワクワクや、本の世界にのめり込む感覚を感じられることを期待したが、そのような感覚は全くなく、私は客観的に文字を眺めていた。こどもの世界からシャットアウトされたと思った。トトロの姿が見えなくなった思春期の少年少女。
    大人になって失うもの。

  • たった6人しか子供がいない村の話。秘密基地を男の子が持っていて、女の子が秘密を暴くっていうのは、何ともほろにがい子供の頃を思い出す。先生のキャラも最高。大人が素敵だ、ただの子供の本っていうだけじゃなく、学ぶことも多いなーと思う児童文学です。

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著者プロフィール

1907年‐2002年。スウェーデンに生まれる。1944年『ブリット‐マリはただいま幸せ』(徳間書店)で、出版社主催の少女小説コンテストの二等賞を得て、デビュー。以後、児童書の編集者として働きながら数多くの作品を発表しつづけた。1958年には国際アンデルセン賞を受賞。「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」「名探偵カッレくん」のシリーズや、『ミオよ わたしのミオ』(岩波書店)など、世界中で今も愛されている数々の物語を生み出し、「子どもの本の女王」と呼ばれた。

「2018年 『長くつ下のピッピの本 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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