- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001141382
感想・レビュー・書評
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こっそりと生活を入れ
替わる双子の少女。
まんまと担がれる大人
たち。
見た目が一緒のロッテ
とルイーゼをちゃんと
区別できるのは、
パグ犬のペペールだけ。
ドキドキが止まらない
展開と少しの切なさと、
そしてハッピーエンド。
とっても良かったです。
子どもたちは時に大人
より利口で勇気があり
ますね。
もちろんワンちゃんも。 -
お互い知らず別々に暮らしてたルイーゼとロッテ。林間学校で偶然出会い出生の秘密に気がつき‥。話の流れは想像つくが、2人の子どもの勇気や清々しさ、ユーモアあふれる語りなどケストナーらしい物語で大好き。池田香代子さんのあとがきもいい。
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トリヤーの挿絵も素敵。素朴で温かみある線なのにルイーゼロッテ(2人の母)はとってもシャープな美人に描かれている。トリヤーの挿絵も素敵。素朴で温かみある線なのにルイーゼロッテ(2人の母)はとってもシャープな美人に描かれている。2022/10/27
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ケストナーの2冊目。
「飛ぶ教室」では登場人物は男子のみという設定だったのが、こちらは双子の女の子が主人公。
それぞれ名前は「ロッテ」と「ルイーゼ」。
それが何故「ふたりのロッテ」というタイトルになったか、読みどころはそこ。
もう、それはそれは健気に奮闘する女の子があまりに可愛くて、思わず応援してしまう。
林間学校で偶然出会ったふたりの女の子。お互いの顔も姿も瓜ふたつ。
色々と話してみると、どうやら生き別れた双子の姉妹であることが判明。
互いの家庭事情を聞くと、ルイーゼには父親だけ、ロッテには母親しかいないことも分かり、更に写真を見て明確になったのは、ふたりの両親が離婚したということ。
そこで少女たちが考え出した案は・・・
想定の範囲内のお話なのに、先が気になって仕方がないというお話。
ベタな展開でも、読まずにいられない。
たぶんそこには、大人だって子どもだって、嬉しいことも悲しいことも同じで、理解しあうための努力を忘れてはいけないという、底辺に流れるものに共感するからだろう。
小さなエピソードの積み重ねも、時に可愛らしく、時に微笑ましく、ちょっぴりハラハラさせられたり。ふたりの足取りをそれは丁寧に描いていく展開だ。
作者が寄せる登場人物たちへの敬意は、大人だけでなく子どもにも等しくそれが表れていて、気持ちが粟立つような表現はどこにもない。
ふたりの少女は決して両親を責め立てることなく、でもちゃんと考えさせて、共に良策を編み出していく。なんて素直で賢い子たち!これこそ大人の見本だわ・笑
お約束通りのハッピーエンドが、これほど心地よい作品も珍しい。
この作品を読んでから、名作と傑作の違いについてしばらく考えさせられた。
公序良俗に反することなくあくまでも良心的で、心に深く棲みつくもの。
そして長年読み継がれるものは名作ということかもしれない。
やや刺激的でもエンタメ性の強い、面白さを優先したものは傑作と言えるかも。
するとダールの作品は傑作揃いで、こちらケストナーは名作ということになるのだろう。
アニメにもなり、幾度も映画化もされ、舞台劇としても上演されているこのお話。
それほど高い人気がありながら、実はこれが第二次世界大戦中に書かれたということを知ると、胸がじんとなる。ケストナーが作品に託した思いは、今も生き続けているのだろうか。 -
林間学校・サマーキャンプに参加しているルイーゼと、そこへ後からやってきたロッテ、二人の女の子の数奇な運命の物語です。
ルイーゼとロッテは住んでいる場所や性格が全く違う二人ですが、信じられないほど外見がそっくりなのです。
段々と明るみになる真実、そしてそれを知った二人の驚きの行動。
そのドキドキなお話が一風変わった調子で語られ、読者を飽きさせない一冊。 -
“おたがいを知らずに別々の町で育った、ふたごの姉妹ルイーゼとロッテ。ある夏、スイスの林間学校で、ふたりは偶然出会います。父と母の秘密を知ったふたりは、別れた両親を仲直りさせるために、大胆な計画をたてるのですが…”
裏表紙のあらすじを見て、面白そうー!と思って借りました。わくわく!
そして、期待に違わず面白かった。
まず、舞台の脚本のような文章の書き方が面白い。
舞台を説明するナレーションのような親しみやすい口語調が、意外なほど軽快なリズムで話を先に進めていく。
少し不思議な感じはするが、読みにくいということもない。
このテンポの良さは、案外読みやすいのかもしれない。
例えば、夜、ベッドですすり泣くロッテの髪をルイーゼがなぜる、二人が初めて歩み寄るシーン。
“「これでよし」と、銀色の年とった月は考える。「これでわたしも、安心して沈める。」
そしてほんとうに沈んでいく。”
舞台の背景で月が沈み、場面が切り替わるようなイメージ。不思議な余韻。
各章の最初のあらすじの箇条書きも、読書が苦手な私にはとっても助かります。(読書が苦手な子にもそうかもしれない)
二人のわくわくする冒険の話は、読んでもらうとして、岩波少年文庫をして対象年齢を小学4・5年生以上としているこのお話は、それでいて子供だましの内容ではないということがとても心に残った。両親の離婚を、若い夫婦の擦れ違いと芸術家肌の父親の性質など余すことなく描き、そしてまた、父親の年若い恋人の存在と彼女の女としての攻防を、濁すことなく描いているところが、妙に感心してしまった。
ルイーゼとロッテは9歳である。とするならば、読者もそれくらいの年齢層からを想定するのではないだろうか?
それにしては内容が子供だましではなくて、それはケストナーがこどもを取るに足らないものではなく、一人の人間として扱っているからだろうか、などと思う。
そして、ケストナーが1974年に亡くなっているからして、この作品はそれよりももっと前に書かれたにも関わらず全く古い感じがしないところがすごい!
こんな奇跡のような体験をする子はごく稀かもしれないけれど、こんなふうに両親の離婚で離ればなれになってしまう姉妹兄弟は今も普通にたくさんいるわけで、けれど、その多くがロッテとルイーゼのようにそれを痛まず、それが普通のこととして生きていたりもするわけで、そして誰もが、彼女たちのように両親を取り戻すことが出来るわけでもなく…幸せな結末に幸福を感じながらも、世の中の多くのロッテとルイーゼを思うと切ない気持ちになる。
ルイーゼのお父さんはウィーンフィルの指揮者?すごい!
池田香代子さんのあとがきもまたとても面白かった。
とてもおすすめ。
世の小4・小5は楽しんでくれるでしょうかね…? -
文章がお芝居のト書きのようだと思いながら読んでいくと、そのわけは訳者のあとがきにちゃんと書かれてありました。
女の子が夏休みを過ごす宿泊施設で、ふたりは出会います。
まだほんの9歳、だけど女の子は早熟で大人びているから、ふたりの活躍がいきいきと描かれていて、こちらもわくわくと楽しく読めました。
小さい頃にこの本に出会っていたら、何度も何度も読み返していたかもしれません。
そして夢のような結末に、心おどるばかりでした。 -
この本は子供向けで 大抵の人は読まれていると思いますが、私は手に取る事もなく 大人になってしまったので 今更ですが 読んでみました。
大胆な双子の行動力は読んでいて気持ち良かったし 繊細な子供の心も描かれていて良かったです。
この著書は 以前読んだ動物会議も書かれていたそうで 子供への 愛情たっぷりの作家さんだと思いました。 -
親が離婚して離れ離れになった姉妹のお話
面白かっです。
2人の計画すごい(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)
でもよくバレないでできたね。まあ似てるからね。
でも寂しくなかったのかな。
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ほっぺプニプニマンさん、はじめまして♪
たくさん「いいね」をくださって、フォローもいただいてありがとうございます!
私もこの本が好きなの...ほっぺプニプニマンさん、はじめまして♪
たくさん「いいね」をくださって、フォローもいただいてありがとうございます!
私もこの本が好きなので、こちらにコメントしますね。
これからもどうぞよろしく!!2021/02/18
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至極の名作。
引き裂かれた家族がまた一つになる、親子の愛の物語。
児童向け小説なのだが、大人が読んでも十分に読み応えがある。
世代や経験によって、同じ本を読んでも面白さが変わるものだが、ケストナーの児童文学は、子供から大人まで、それぞれの目線で面白い。
それは、物語の核が人間本質的な営みを書いているから。
物語の構造を、子どものために、優しくわかりやすくしてしまえ、などとはしていない。
本来難しい話、色々と込み入っているであろう大人の関係も背景にしっかり忍ばせて、立体的な物語に仕上げている。
ロッテとルイーゼは姿は瓜二つだが、中身はそれぞれの人格を持っている。
二人が入れ替わることで、自分とは何か、そして周りの人たちとの関係が、改めて考えなおされる。
少し過剰に表現すると、アイデンティティの問題に踏み込んでいるとも考えられる。
人から見えるもの(社会的な側面)と、自分の内面(プライベートな人格)との関係。名前をつけること(レッテル貼り)とはどういうことなのかetc
ふたごの子供たちは、自分の考えを持って、行動する。この描写がいきいきとしていて楽しい。
登場人物たちは皆キャラがたっている。
良いところ、悪いところどちらももって、魅力的に書かれている。大人のずるいところ、せこいところもしっかり。
そして語り口が、優しく、そして時に面白く、冷静で、テンポが良い。
大人向けの物語だったら、ちょっとベタになってしまいそうな比喩も子供向けだからこそ。大人が読むとそこが新鮮だったりする。
『ベルが鳴る。幕間がおわる。オペラは進む。人生も進む。』
働くお母さんとお父さんと子供たち、という設定も現代に通じる。
親たちの事情により、子供たちが犠牲になること、弱いものにしわ寄せがくることに対する、ケストナーの抗議が見える。
そして、訳者の池田香代子さんのあとがきのすばらしさ。
『おとなになってケストナーを読んでわかったことですが、子どものころ、悲しみと向き合わなければならなかったとき、わたしがほしかったのは同情でもはげましでもなく、この尊敬なのでした。(中略)困難な立場を力いっぱいひきうけているひとりの人間として、みとめてほしかったのでした。』
何度も読み返したい本。 -
柚木麻子さんの「王妃の帰還」に出てきたことで興味を持った「ふたりのロッテ」。
児童文学と侮るなかれ。
さくさく読めて、なおかつ面白かったです。
はじめまして!
たくさんの、いいねとフォローを
ありがとうございました!
この作品。かすかな記憶しか残...
はじめまして!
たくさんの、いいねとフォローを
ありがとうございました!
この作品。かすかな記憶しか残ってないのですが…、
「ふたりのロッテ」♡
レビューを読ませていただき、懐かしく思い出しました☆
素敵な本をたくさん読まれてますね。
これからどうぞよろしくお願いします〜(*^^*)♡