あらしの前 (岩波少年文庫)

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制作 : ヤン・ホーウィ  Dola de Jong  吉野 源三郎 
  • 岩波書店 (2008年3月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141504

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あらしの前 (岩波少年文庫)の感想・レビュー・書評

  • 再読
    オランダの歴史を殆ど知らなかったので日本と比較しながら読みました。侵略される側の日常は実際事が起きるまではあんな感じなのでしょうね。
    若いミープが一番現実を見通す力強いがある気がします。
    後半になってドンドン息苦しくなるのはナチスの足跡が近づくからですよね。
    読者がこの一家のその後が気になって、作者に手紙を書いた気持ちはよくわかります。

  • 梨木香歩推薦図書。「戦争」と「家」というテーマ。ナチスが入る前の不穏な空気に包まれたオランダの片田舎。
    ドイツ軍が来るなんて信じられず、無邪気に生きる田舎のお医者様と、その息子たち。
    途中からドイツから逃げてきたユダヤ人の子ヴェルナーが一家に加わることで物語に重厚さが加わります。
    長女のミープはアムステルダムに行き、悲観している。そしてその悲観は当たってしまう。
    無邪気に生きるかわいい子供たちと、戦争という後半重くのしかかるテーマに考えさせられる。

  •  子供が沢山いる家族の個性的な各人のエピソードに戦争がからんでくるという内容は、若草物語を思い出させた。
     前半はそれぞれのエピソード同士のつなぎがあまりなく、「その後どうなったんだろう?」と、ちょと物足りなかったが後半は引き込まれた。
     戦争やら、世界の状況やらというのは大学生くらいの世代が一番明晰に判断出来るのかもしれない。大人や年寄りは謙虚にならなければ。

  • 佐々木俊尚さんのつぶやきでおススメされてたので読んでみた。
    「あらしのあと」とセットで、戦争の前とあとの話。
    3/11の震災前とあとを思い起こさせる。

    久しぶりに外国の本を読んだけど、やっぱり日常会話とかが独特で読みづらいというか、そこが興味深くもあるけど。

  • 小満:[次第に満つ]

    ゆうらゆうらと揺れる
    吊るされた肉の塊を眼前にして
    僕の心は不安に満たされつつあった。

    ウインチの先、滑車を介した
    がらがらとした太い鎖に繋がれた
    大きな鉤。

    その下から吊るされた肉。

    近づく
    カタストロフ。

    女の胸
    心奥深くから湧き出ずるものが
    その頂に集まり
    硬く屹立する。

    不安は、
    気配を悟られることなく
    すでにこの肉塊をも
    静かに汚しているかもしれない。

    このつやつやと
    美しい肉の肌に触れたら
    指先から不安は僕の中に滑り込み
    すでに不安に満たされつつある僕は
    たちまちこの場を去らねばならぬやもしれぬ。

    しかし、
    この部屋の外には
    もう世界が無いかもしれないのだ。

    ならばこの肉を
    貪ることこそを
    僕が成すべきか。

  • 戦争も、天災も、まさかという感じで襲ってくるところはちょっとにている。それまでの平和な暮らしが一転して、それぞれに緊張を強いられ、何を信じたらいいか迷いながらも待ったなしで決断して進まなければならない時間。読みながら、今ならではの想像の翼を広げられる。前編では、都会に出ている長女はじめ若者がドイツへの不安を口にしても、田舎の大人たちが間に受けなかったり、ドイツがせめて来ることはない、万が一来ても備えは十分と楽観しているのが、ちょうど原発をめぐる状況にも重なり、考えさせられた。

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あらしの前 (岩波少年文庫)の作品紹介

オランダの静かな村で、オールト家の子どもたちは楽しく平和に暮らしていました。ところがある日、ドイツ軍がオランダに侵入し、信頼と愛情にあふれた温かな家庭にも戦争の影がしのびよります。オールト家の人びとの運命は?小学5・6年以上。

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