- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001141610
感想・レビュー・書評
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読みたい! と思った時に既に、絶版?になっており。地道に古書店巡りして探すしかないと思っていたのに、普段あまり行かない書店に行ったら、なんと新品で売っていた! 出合える時は出合えるものだなぁ。
黒猫のカーボネル(猫の王国の王子様)が、人間に媚びない感じでなんか新鮮。
ロージーもいい子だし、ジョンと仲良くなれて本当に良かった。私もこんな夏休み過ごしたかったよ……!
これを子どもの頃に読めたら幸せだったろうな~。大人になった今、読んでも普通に面白かったけれども。
できれば続編の『カーボネルの王国』『ジェサミー』も読みたかったけれど、日本語訳出てないのか、残念……。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本版は1985年出版、オリジナルは1955年イギリス。
(作中で主人公ロージーが「たのしい川辺」を読もうとするシーンがあった。)
都会の母子家庭に育つロージーが、偶然から黒猫の王子カーボネルの主人になり、その囚われの魔法をとく手伝いをする話。
魔法に必要な道具を集め回るシーンが長い。
のみの市の古道具屋のおじさんがいいキャラだった。
魔法を使うのには詩作の才能が要るというのが面白い。
ところどころに、おっと思わせる台詞があって楽しい。魔法の本は、めいめいに魔女が自分で新たな魔法を書き足すのを、お料理の本みたいね、とか。
全編通して、猫のカーボネルが偉そうで可愛い。やっぱり猫はこんなかんじ。
相棒のジョン、本名はランスロットっていうのかーーここだけ興奮。ジョン自身は本名を嫌な名前だと言っている。そうなんだ、古臭い名前という認識なのかな。
ロージーが魔法でカーボネルを解放するシーンがとても素晴らしい。
単調で冗長なところもある物語だが、ここは本当に良かった。
敵の正体が面白い。なるほどー。
都会の夜空を、建物をかすめながら飛ぶシーンはとてもワクワクした。こういうの、子供のころに憧れたなあ。
猫のマルキンという大臣キャラが出たので、え、ブラックマルキン?グレイマルキン??と反応してしまう(メイスフィールドに出てきた悪い猫の名前)
このマルキンは善玉キャラだった。
ラスト、ほうきで魔法を失うシーン、なんだか涙が出そうになった。それでもロージーもジョンもお母さんも、カーボネルも、幸せそうでとても嬉しい。
挿絵のタッチも好き。 -
そのおじいさんは、綿の商売で財産をつくり、そのあと、その財産をどうしてつくったかわすれてしまおうとして、南の方へひっこしてきたのだということでした。(本文85ページ)
流石イギリスの児童文学。財産を築いた平民が田舎地主となり、上流化(正確にはアッパーミドル化)していく過程がさりげなく描かれています。
本筋とは全く違うけれど、一番印象に残ったのはここ。 -
お母さんと二人でつつましく暮らしていたロージーには、夏休みに遊びの予定がありません。市場で手に入れることになったほうきと黒猫は、魔女のものでした。猫の魔法を解いてあげようと、ロージーの不思議で面白い冒険が始まります…。
猫たちの王子にうまれついてるという気位の高い黒猫カーボネルと実直な子どもたちのやりとりや、出会う人々と優しいお母さん、お話を通して(作者の)優しいまなざしが感じられるのもいい。
また、大社玲子さんの挿絵は、確か『ちびねこグルのぼうけん』でもいいなと思ったように、どこかほんわかとする柔らかな雰囲気が伝わってきます。 -
お母さんと2人でアパートに暮らす10歳の女の子・ロージー。明日から夏休みですが、お母さんは働いているし、生活に余裕はなく、夏休みの予定が何もありません。
そこでロージーは、お掃除をしてお金を儲けようと思い、フェアファックス市にホウキを買いに出かけ、思いがけず、魔女のホウキと黒猫を手に入れます。
魔女に隷属の魔法をかけられたネコの王子・カーボネルを救うため、ロージーは、魔女の帽子と大釜、そして『音なしの魔法』の秘密を探ります。
元気な男の子・ジョンも仲間に加わり、魔法を解くための冒険が始まります。
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貧しいけれど、心豊かに暮らしているロージーとお母さんの暮らしが魅力。
1955年頃のイギリスの庶民の暮らしが反映されているようで、なんだか不思議な魅力を感じます。
晩御飯の描写だと思うのに、ジャムとパンとか。当時のイギリスのご飯はそんな感じ?
時折挟まれるイラストが良いです。
あまり想像力が働かない場面でも、イラストが加わると途端に色鮮やかに場面が再現されます。
どんな話なのかいまいち摑めずふわふわと読んでいたのですが、時折鮮やかな伏線回収があって、唐突なアハ体験に見舞われます。
そうだったのか!という気付きは気持ちがいいです。
特に、お母さんの職業が話の展開に寄与しているところなど、うまいなぁと思いました。
『秘密の花園』や『トムは真夜中の庭で』など、昔のイギリスのお話って、雰囲気があっていいなぁと思いました。
猫好きさんにもおすすめ。 -
2013年7月28日に開催された、第7回ビブリオバトルinいこまで発表された本です。
テーマは「夏休み」。 -
おもしろかった〜
魔女のホウキと黒ねこを買った女の子の冒険
猫の王子がかわいい