- Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001145151
感想・レビュー・書評
-
幼い頃から大好きで繰り返し繰り返し読んでいるシリーズ。
岩波で出ているのはシリーズの5冊目から。
(その前のシリーズは福音館)
岩波文庫の方の昔の翻訳は「とうちゃん、かあちゃん」になっていて、
それがどうしても嫌で嫌で、頭の中で一回「とうさん、かあさん」に直して
読んでいて、面倒だった。
新訳になったと聞いて本屋さんに行き、パッと本を開いたとき
「とうさん、かあさん」になっていた時の喜びはひとしおであった!
私はシリーズの中でも、今はこの「長い冬」、好きだなあ。
ストーリーは今だかつてない厳しい冬がローラたちを襲う。
吹雪で家を出る事も出来ない、食糧が尽きてくる…
でもローラ一家は前向きに朗らかに、挫けないのだ。
ローラが、まだ小さいのに
なんとか家族の力になろうと頑張るところが好きなんだ。
とうとう町中から食糧が無くなって来た時、
ある場所に小麦を持っている人がいるらしい、と言う
噂だけを頼りにある若者が命がけで出かけていく!
それはアルマンゾ・ワイルダー(!!!)とキャップ・ガーランド!
実は実在のローラは当時キャップ・ガーランドに大変魅かれていた、と、
ローラの研究本に書いてあったぞ。
確かに本に出てくるキャップ、かっこいい。
でもアルマンゾも素敵だ!
「何のために生きるか?」なんて呑気に考えている暇もなく
「生きるために生きた」皆さん(ローラ一家たちに限らず日本その他でも)
がいてくれたおかげで、今の私がいるんですねえ。 -
150年ほど前の開拓時代のアメリカの様子。
初めて想像した過酷な冬。今の超文明化社会でも冬は寒いのに、昔の人はどうして冬を越してきたのだろう?
春が来る喜びが本当に嬉しいことだと思える。
2021.2.3 -
過酷な長い冬をローラとその家族が一生懸命に乗り越える様子が描かれ、春が来た時の喜びを感じることができる。
-
これはたぶん、シリーズで最も暗いトーンの物語だと思う。プラムクリークのイナゴ被害も衝撃的だったけど、前後に楽しい描写があった。岩波以外の出版社がこれだけをスルーしているのも何だか不思議な気がする。
本書では後にローラの夫となるアルマンゾが大活躍して町の英雄となる。厳しい時代を共に過ごしたもの同士、絆が深まったのかもしれない。 -
どこかの雑誌の本特集で誰かがおすすめしていて
「大草原の小さな家」小さいころ大好きで何回も読んでいたので
図書館で借りて一読。
工夫をして暮らすこと
自然に負けないけど抗わないこと
いまあるものを大切にして感謝すること
おひさまが如何に人にとって大切か
いろんなことを教えてくれます
そして、勉強することと音楽はやっぱり大事! -
CREA2月号の少年少女文学特集に刺激を受けて、図書館で借りてきた本その2。
うう、懐かしいよ、ローラ。
ドラマ「大草原の小さな家」を毎週楽しみに見ていた頃を思い出しました。
ちょうど日本に大寒波が訪れたときに読んだけど、そんなものとは比べ物にならない大草原の冬のすさまじさ、そこで生きていくことの困難さをリアルに感じさせてくれて見事。昔の人はほんとえらかったと思う。
そしてインガルス家の面々には、古き良き家族の美しい姿を見せてもらいました。 -
断続的な猛吹雪に町は孤立。物資は底をついていく。アルマンゾは小麦を手に入れるため、命を賭けて町を出る決心をする。
小麦が手にはいる保証もなく、無事に帰れるかどうかもわからない。そんな旅に、「いっちょうやってやろうじゃないか」と乗り出していくアルマンゾ。『農場の少年』の読者なら、これを誇らしく思わずにいられない。
ローラのとうさんもまた、厳しい冬に耐える町で存在感を見せる。(家での大車輪の働きは、言うに及ばず。)このふたりはお互いに一目おいているのだ。これまた誇らしくほほえましく思わずにはいられない。
その一方で、ローラがかあさんとの間に少しずつへだたりを感じ始めているのが印象的だった。感じ方の違い、生き方の違い。『プラムクリークの土手で』くらいまで、一家はほんとうに一枚岩だったのに。
けれどこれもまたローラの成長なのだ。娘は、どこかで親を乗り越えていく。
…かんたんには乗り越えられない親になりたいっ。 -
本当に『長い冬』だった…あまりにも、ずっと冬で、読んでて心配になった。どんなにかたいへんだっただろう…まさに想像を絶する…だから春が来て、汽車が来て、嬉しかったなあ。私なんか、読んでるだけなんだけど、よかった〜!と思ったもん。ああ…太陽ありがたい。春の風って素晴らしいのだな。あのインディアンのご老人の言ったこと、当たったなあ…7か月か…人間は自然には敵わないから…今あるものに感謝。ありがたい。
-
とおちゃんに衝撃を受け読んで無かったけれど、いつの間にか新訳が出ていたので読了。冬の夜に読むと臨場感があってよかった。
青い鳥文庫版は読んでませんが、ガース・ウィリアムズの挿絵以外は考えられませんね。。。
青い鳥文庫版は読んでませんが、ガース・ウィリアムズの挿絵以外は考えられませんね。。。