こわれた腕環: ゲド戦記 2 (岩波少年文庫 589 ゲド戦記 2)
- 岩波書店 (2009年1月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001145892
感想・レビュー・書評
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今回は前作ゲドが老婆から授かった世の中を平和にする力があるといわれるエレス・アクベの腕環のお話。
腕環の片割れを持つアチュアン神殿の大巫女アルハ(テナー)は、先代のアルハが死んだ日に生まれたというだけで、家族や故郷、名前までもを捨てさせられてしまった可哀想な女の子。
アチュアンの地下迷宮を舞台に、呪われた運命を背負うテナーをゲドが救いだし腕環がひとつになります。
うーん。世界観は抜群にすきなのだけど...。どうも文章に深みがないというか...いまいち乗れないのが残念。
やっぱり自分の想像力が乏しいことが最大の難点ですね。
宮崎駿がアニメにしてくれたらすっごい映像になる気がするもんなあ。
地下迷宮とか宝物庫やら壁画の間なんてもろジブリだもん。
次はいよいよ本命の3巻。ここがジブリで映画化した部分らしいので楽しみです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一巻より読みやすく、面白かった。
暗く閉ざされた世界に生きてきた少女にとって、島々を渡り歩いて数々の冒険をしてきたゲドとの出会いは、大きな衝撃だったと思う。
「自由は与えられるものではなく、選択するもの。そして、その選択は、必ずしも容易なものではなく、重い荷物を負うようなものだ」
テナーはゲドと共に暗い世界を抜け出して、外の光のある方へと進む勇気を出した。
外の世界のことを何も知らないテナーが、これからどんな風に大人になっていくのか…
3巻以降で、成長した彼女に会うのが楽しみ。 -
テナーが出てきた!出てきたというか、この本から読んだら何でゲド戦記っていうの?ってくらいテナーが主人公。私は一作目の方が好きだけど。
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前作に引き続き、とても児童書とは思えない地味で哲学的な設定に、本当にこれが全世界で子供たちを虜にしている物語なのか? と不思議です。簡単なあらすじを言ってしまうと、ゲドが世界に平和をもたらすと言い伝えられている腕輪を、アチュアンの墓所という、たぶん死者が支配しているという設定の迷宮へ取りに行くという話です。とても地味です。
でも、まあまあ面白かったです。1巻に出てきた謎の人物の正体が2巻で明らかになったり、ちょいちょい伏線らしきものが張ってあるので、読みとおしてみないと評価は定まらないかと思います。
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狭い世界で生きてきて、それ以外を知らないのに、テナーは(傲慢な部分は見受けられるものの)賢い。
ゲドがなかなか出てこなくて、少し驚いた。こういうスタイルの物語なのですね。 -
ゲド戦記シリーズの2巻。
てっきりゲドが中心になって描かれていると思って読み始めたので、プロローグの部分が非常に長く感じた。
けれども、話の視点はアルハであり、それに気づくと読みやすくなっていった。
ゲド戦記の続編ではあるけれども、また別の話。どちらも10代の若者が自己を取り戻す(手に入れる?)過程を描いた話。
そう考えると読みやすい。
しかし、前回に引き続き、自分が現代の安易な文章に流されていることを痛感させられる児童書である。 -
ゲド戦記シリーズの第二弾です。
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影との戦い、は大人になってからも何回か読んでいたけど2巻以降は読んでいなかったのでずいぶん久しぶりに読んだ。
子どもの頃はこわれた腕環も大好きで何回も読んでいたけど、ほぼほぼ話を忘れてた。
なんかもっと冒険してた気がしてたけど、ゲドあんまり出番なかったし、え、全然知らない世界に連れ出しといて師匠に丸投げかい、と思わずつっこんでしまった。
いや、たしかに他人の面倒見れるタイプではないけどもね、ゲド。
帰還までしか読んだことないけど(というか出版されてなかったような)、もはやテルーが主人公みたいなところあるな。