- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001145984
感想・レビュー・書評
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前作でラッセル家から家出してきた主人公カップル(まだプラトニックな関係)が身をやつして労働を始める境遇の変化で俄然面白くなった。
クリスチナは付き合わされ飛行機に乗ってドーバー海峡を横断、バルブ不調で(当時は’60年代ロケット並みに冒険的乗り物)あやうく墜落の危機だが「愛している」と書いた紙切れを手に入れた。「最後のカップル乗馬」も経験した。
ラッセル当主が亡くなり(ウィリアムは葬式に出ず借金が多い館は兄マークが継ぐ)障害が無くなり二人は結婚するが二年前から予想された戦争が始まり空軍に志願すぐ終わるはずと呑気。 -
念願かなって飛行機野郎・ウィルと結婚するも、予想通り、いやそれ以上に振り回されまくるクリスチナ。
その様は曲芸並である。
読んでいてなかなかにしんどい。
前巻に比べてクリスチナの個性や性格のシルエットが濃くなり、一人の女性が精神的に成長していく流れが物語の主軸になっている。
1、2巻での今までの生い立ちや内面の葛藤・鍛錬が、3巻からの人生を自分のものにしていく力に昇華されていくよう。
しんどくても平気な方は是非。 -
クリスチナは、自分が飛行機に乗るのも恋人が乗るのもすごく怖くて、でも我慢してストレスを感じているのですが、そのもやもやが1冊の間ずっと続き、読んでいる方もストレス。
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1巻のような自然描写が無くなって、単調かも…。
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自分の夢にまっしぐらで、彼女のことをわかろうともしない彼に、それでも、自分を偽ってまで寄り添う主人公。
彼女には身寄りもなく、彼しかいないから、我慢できるのか。
情報と出会いにあふれた現代人には、こんな愛はムリかもね。 -
身近に飛行機バカを知っている分、クリスチナの苦しみがわかる気がした。対等な立場で一人の男性を愛するということをクリスチナは時代の制約のなかで精一杯教えてくれたように思う。その一方で(クリスチナには悪いけど)、知性と情熱で自然に立ち向かった飛行機黎明時代に昂揚感をおぼえることもたしか。