- Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001150551
感想・レビュー・書評
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記念すべき2005年の第1冊目。コンラート少年が、おじのリンゲルフートと麦わら帽子をかぶった黒馬とともに南洋を目指して旅するお話です。途中、なまけものの国、偉大な過去の城、さかさの国など、数多くの個性的な国々を通ります。それらの国は、ケストナーの想像の国ではあるけれど・・・ケストナーは、近い将来、世の中がどうなるかを、知っていたんじゃないかしらん。[2005.1.1]
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何度読んでも愉快。特にペータージーリエが好きなので、ここのくだりがもっと長くてもいいのに。
電気の国あたりはとっくに実現しているあたり、ケストナーには先見の明があった。 -
「ごばんじま」はつまりチェス盤ってことで、「碁が打てる」というのは、チェスが打てるということね。
翻訳された1962年当時では、チェスって訳しても通じないだろうって思われたんだろうな。
でも、碁盤は白黒じゃないから、囲碁を知ってる子ほど混乱しただろうな。
挿絵があるから実際どうなってるのかはわかるけどさ。
空想を広げるときに、どこまでナンセンスになれるかというのは、才能である気がする。
空想の翼はよく常識に縛られてしまうから。 -
「五月三十五日のことでした。」から始まる、ナンセンスかつ荒唐無稽な物語。自由自在な想像力を生み出すケストナーの面目躍如。
南洋について作文を書かなければならないコンラート少年が、おじさんと馬と冒険の旅に出かける(タンスを通って出かけるのは、ナルニアのオマージュなのか?)。途中で訪れるいくつもの国は、シニカルなアイロニーが隠れている。おそらく、子どもが読む時と、大人が読むのでは、かなり印象が違うのではと思う。
特に、子どもを苦しめる大人たちに対して、ケストナーの怒りを感じる。現代の親たちも、今一度、子どもの気持ちに立ち返って、向き合ってみてはどうだろうか。 -
ケストナー③
タンスを抜けると異空間に出るところはナルニア国ぽくて、いろいろな国が出てくるところは星の王子さまに通じるなと読みながら思いました。
今まで読んだケストナーの作品より空想的な部分が多くて最初は驚きましたが、慣れてしまえばどんどん読み進められました。 -
なんというか、昔の翻訳児童書だなぁという書体が懐かしくてたまりませんでした。
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明るいファンタジーで、怖いことも説教臭いこともほとんどなく、気楽に読める。
ただ、気になって仕方がなかったのは翻訳。
50年以上前に翻訳されたから古臭いのか、それとも元々翻訳が下手なのかわからないが、とにかく現代では絶対に使われないような言い回しや、不自然でわかりにくい言葉がいっぱい出てくる。
読みながら、つい、「ここは、こう書き直すべきだ」とか考えてしまって、ストーリーに集中できなかった。
余程本好きで難しい言葉も気にしない子でない限り、冒険が始まる前に挫折してしまうだろう。 -
2014【】干支の本(うま)&図書だよりで紹介