- Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001155723
感想・レビュー・書評
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オジオン師ラヴ。
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すっごく楽しみにして居るんですが、まだ読んでないんです。時間が・・・
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コレはまだ読んでないんです。このシリーズのほかのは読んでるのに…
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ゲド戦記シリーズの別巻。
日本では2004年5月に出版ですが、米国での刊行は第5巻の「アースシーの風」より、こちらが先だったそうです。
ここには、既に一度出版されたものを含めて、アースシーを巡る5つの短編が集められています。
それらは、ロークに魔法学院が出来るまでの物語であったり、自分の力をどう使ったらいいのかが判らない青年と少女の恋物語であったり、或いはゲドをめぐる何人かの魔法使い(あの懐かしいオジオンも登場します)の物語で有ったりします。
これは「帰還」と「アースシーの風」の隙間を埋める物語たちなのです。
「ゲド戦記 影との戦い」を初めて読んだのはニ十代の半ば、ちょうど結婚した頃だったでしょうか。以後三十年ちかく、私はこの物語の行方をずっと追いかけてきました。長い長いインターバルを置きながら、4巻の「帰還」で 「そして二人は幸せに暮らしました」 と終わったかに見えた物語は、「アースシーの風」で また違った表情を見せました。
「ハイタカ」と言う名の魔力を持った青年の自分探しの旅に始まった物語は、徐々に姿を変えていき、子供のためのファンタジーは大人の女のための物語にもなったようです。
第一巻では巻末に「小学6年、中学生以上」とされていた記載が、この5巻にはないことが意味深く思えます。
今、この巻を読み終えて私の心に深く残っているのは、作者による前書きです。
この前書きの中で作者は、今ファンタジーがどうしてこんなに愛されているのか、人がファンタジーに求めるものは何なのか、を、慈しみ深い、けれど鋭い言葉で語っています。
そして描かれた物語世界は静かな信頼と悲しみに満ちているようです。
この作品で、この物語は終わるのでしょうか。それとも・・・・