- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001156355
感想・レビュー・書評
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ピーターは占い師に妹が生きていると、象が妹のいるところへと連れて行ってくれると告げられる。ユリの花を出そうとした魔術師は、貴婦人の膝の上に象を呼び出してしまう。象は伯爵夫人の元に飼われることになり、背骨の曲がった元彫刻師の男が世話をする。象は自分の名前を忘れてしまい、牢に囚われた魔術師は窓から空を見る。
なんとも奇妙な物語。冬のどんよりとした空の下で紡がれる物語。
しかしピーターの想いの強さが物語の閉塞感を切り開き、人々は集い奇跡を目の当たりにするのです。
なんとも奇妙な物語。そして心温まる物語。
物語が紡がれるということの幸福を感じ、物語に包まれる幸福を感じる。そんな物語の魅力を味わえる一冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
非常に淡々とした語り口のファンタジーです。
淡々…というか、堅い。
しかし内容は、あきらめず、流れをつかんで奇跡を信じて進む
ってこと。
設定も展開もまさにファンタジーです。
最後に救われるのか…?は、読んでからのお楽しみ。 -
いろいろな人の人生が複雑に、そして感動的に絡まってできた奇跡の物語。
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10月に原書をこの本棚でご紹介したのですが、早くも邦訳が出版。児童書では定評のある老舗、岩波書店から。さすが、目の付け所が違う!岩波には優れた編集者、プロデューサーがいるのですね。出る本を見れば分かります。