アラスカを追いかけて (STAMP BOOKS)

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制作 : 金原 瑞人 
  • 岩波書店 (2017年1月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001164145

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アラスカを追いかけて (STAMP BOOKS)の感想・レビュー・書評

  • かなり重たいテーマを、この人はナチュラルに気負いなく描く。
    「さよならを待つふたりのために」もそうであったが、本作もその姿勢は変わらない。寂しさやどうにもならなさを、柔らかく瑞々しく描く。

    講演会シーンは圧巻で大好き。

  • 「可能性を探しに」親元を離れて、フロリダからアラバマの全寮制の私立高校に入った少年の1年足らずの出来事を描く。
    歴史上の人物の最後の言葉を覚えるのが好きな主人公と、小柄でごつくて、家は貧しいが頭のいい大佐、日本人でラップが得意なタクミ、ルーマニアから移民してきたラーラ、そして頭はいいが素行は悪く、破天荒な魅力を持つ少女アラスカ。敵として存在する「平日戦士」(週末は家に帰る、地元のお金持ちの子女)。恋といたずらと絶望と…「アメリカン・グラフィティ」的なめちゃくちゃ王道のアメリカン青春小説で、青春小説には挫折と後悔がつきものなのだが、もちろんそれもある。
     若干の既視感があっても、この小説が面白いのは、やっぱりキャラクターがよく書き込まれているからだと思う。特にアラスカの投げやりで、純粋で、不安定な魅力が読者に伝わらなければ、ひとりよがりな作品になってしまうが、男女関係なく彼女に惹かれることが納得できる書きぶり。イーグルと呼ばれる寮生を監督する先生や宗教学の先生も、厳しいけれど深い愛情を生徒に抱いていることが伝わってくる。
     岩波って硬いイメージがあるから、子どもも岩波に若者のエロスが描かれているなんて想像もせずラノベに走ってるわけだけど、お手軽なエロに走るくらいならこっちを読んだらいいのに、と思う。
    性描写は『青春のオフサイド』より若干おとなしい程度。
    『ノーラ、12歳の秋』以上。喫煙、飲酒のシーンも多く、YAより一般向けで出した方が良かったのではとも思う。アメリカの、偏差値の高い全寮制私立高校はこんな感じが普通なのかもしれないが、日本の偏差値の高い高校生は学力はあってももうちょっと(性的にはかなり)幼いからなあ。
    でも、いい小説だった。『さよならを待つふたりのために』同様、映画化されてもいいと思う。ただ、アラスカ役はかなり魅力的な子でないと厳しいけど。

  • なんと素晴らしい。
    どこまでも純粋で、どうしようもなく切ない。
    どうして。
    そう。どうしてと思い悩み、考え抜かないと、立ってはいられないのだ。

  • 全寮制の高校に転入したマイルズか同室のチップ、通称大佐と最高にクールなアラスカと目まぐるしくも米国の高校生らしい日々が始まった。
    そんななか、アラスカはお酒に酔って夜中に寮を抜け出し車でパトカーに突っ込み即死してしまう。しかも、寮を抜け出す手伝いをしたのは大佐とマイルズだったのだ。
    事故か自殺か、二人はアラスカの死を検証する。

    映画やドラマに出てきそうな米国の高校生活。個性的なアラスカの死に激しく揺れ動くマイルズと大佐。
    タクミとラーラという異文化からの友人、寮の先生や宗教の先生など個性的で優しい。
    二人がアラスカの死を受け入れるまでの後半が特によい。

  • さすがジョングリーン!著者によるあとがき(刊行から10年の)もいい。
    最期の言葉、いたずら、ともだち、家父長制のパラダイム。

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