ゲド戦記 全6冊セット (ソフトカバー版)

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  • / ISBN・EAN: 9784002031187

感想・レビュー・書評

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  • ベストシリーズです。
    たぶん、その本を読む適齢期やタイミングその他、自身のコンディションなどもろもろ、読書にはそういういろんなが障壁がついてまわるんでしょうが なにがそうさせたのか、わ!とはまってしまう瞬間に、このシリーズを手に取ることができました。よかった。
    24.5歳 ファンタジーを読むには遅すぎる?ファンタジーは実際、ほぼ読んだことがありません。幼少期は青い鳥文庫ばかり。あとほんの少しの京極夏彦と、少女漫画。
    アースシーはこどもむけのファンタジーなのか?人が生まれて、旅し、恋に落ち、死に 確かにドラゴンや、魔法は存在する。しかし憎しみや羨望、欲望、性・生の渇望、性の搾取や老いへの恐怖は、包み隠されることなく剥き出しに描かれている(清水訳ではかな〜りマイルド表現になっていますが)

    読む手が目が止まらず連日、数か月がかりでアースシーの世界を旅しました。まだこころはあの島々に。未邦訳のfirelightもはやく翻訳されたらいいのにな〜


    映画…?そんなのもありましたね…いやはや、映画は3をメイン軸に1をパロディするという(ぼきのかんがえたさいきゃうのげどせんきどうじん)(面白くならないはずがないんだが?怒)であるにもかかわらず物語の根本がアースシーでなくシュナの旅なのでもう…もうね…これはもうな…映画みたけどツマンネな方にも…そんな方にこそ…ルグインの汚名を晴らす(ルグインの汚名ではないが)きっかけに手にとっていただきたい…(どの立場?)

  • とても素敵なお話です。
    思春期に読んでおくことをお勧めします。

  • 指輪物語、ナルニア国物語と共に「三大ファンタジー」とされる作品。ファンタジーって、もっと読んでてドキドキワクワクするものじゃないのか!?ファンタジー好きの私にはびっくりでした。暗い・・・。でも魅力的。読み返さないと・・・一回読んだだけでは理解できない。

    ル=グウィンさんの「ファンタジーは事実ではない。だが真実である。」という言葉も印象的。

  • ファンタジー=子供向けと思っていたのが大きな間違いだと頭をガツンとやられた思いです。なんだ、ゲドの話じゃないの?という不満もいつの間にか消えていました。魔法もあまり使わないし…ある意味、怪盗ルパン的な愉快さを求めていた自分がみっともなかったです。
    一つの何かを魔法で出せば世界のどこかで何かが一つ失われる。
    一枚の葉っぱをちぎれば世界中の木の葉が震える。
    そんな含蓄のある言葉のいかに多かったことでしょう。
    この本は読む年代によってさまざまな受け取られ方があるのでしょう。
    もっと、若いときに読んでいたら、きっと、思索上でなんらかの影響を受けたことと思います。
    さらに、一度通読しただけでは理解し切れない本でもあります。
    翻訳がうまいのかそうじゃないのかもわかりませんが、読み返さないとわからない部分をわざと作って訳されたとしたら、もう、脱帽です。
    もう一度、じっくりと味わいながら理解を深めながら読み返してみたいです。

  • 5冊目まで読了.
    読んでいて様々なことを考えた.
    呼び出された影との戦い,苦しみの山,死の丘と石垣...
    人への不信や憎しみの描写はリアルだった.
    力を失うことや,懐かしい家を失うこと,近しい人と引き離されることも同様.なぜか同調してしまう.

    全巻読了.
    宮崎アニメやその周辺の物語について,ルーツの一端を感じる.
    もちろん,欧米圏の物語についても同様だけど,時代にくみこまれているのでこの作品が影響を受けた作品と与えた作品がどのような関係にあるのかはよくわからない.
    楽しむぶんには同定する必要なんて無いのだけど,つながりを発見することは無垢に楽しいものかなと.

    魔法モノがお好きなアナタになら,きっとお好みでしょう.

  • 魔法の恐ろしさ不自由さが描かれいていて、1~3巻は非常に面白かった。
    ただ4巻で最悪な気分になったからそれ以降は読んでない。主人公のあんな姿は決して望まない。

  • [1968]1.ゲド戦記Ⅰ~影との戦い(A Wizard of Earthsea)
    [1971]2.ゲド戦記Ⅱ~こわれた腕輪(The Tombs of Atuan)
    [1972]3.ゲド戦記Ⅲ~さいはての島へ(The Farthest Shore)
    ↓18年後
    [1990]4.ゲド戦記最後の書~帰還(Tehanu, The Last Book of Earthsea)
    ↓11年後
    [2001]5.ゲド戦記外伝(Tales from Earthsea)
    [2001]6.ゲド戦記Ⅴ~アースシーの風(The Other Wind)

    面白い。1~3一気読み。「ジブリのゲド戦記(映画)」が原作のつぎはぎで勝手にストーリーを作り出したことが良く分かる。あれはあれで面白いかもしれないが。。。

    4はあり。ゲドが大魔法使いから「人」として生きる姿が好き。
    5まで完読。6は読まずに図書館へ返却。

  • 恐ろしく深い話である。ファンタジーとしても第一級。文句なし。

  • 「西のはての年代記」シリーズが非常に良かったので、執筆順とは逆になるが、次にこちらを読んでみた。

    「西のはて」に比べると、やや、粗削りだが、読み応えはある。だが、初期3作に比べると、追加された4〜5巻の完成度は低い。ゲドの老年期を描くという意味では面白い試みなのだが。

    各所で指摘されているように、別巻は5巻の後、6巻の前に読む必要がある。

    4巻で問題となった「フェミニズム的表現」、2011年の現在で読むと、どこが問題なのか分からず、もはや気にならないレベルであった。つまり、時代を先取りしていたということなのだろう。

    最も印象に残ったのは3巻、衰退した南方の島の描写で、20世紀後半の南北問題の陰画として迫力がある。

    ジブリ映画はまだ観ていないが、伝聞情報によれば、かなり劣化しているようだ。原作を読んでから別物として観るのが良いだろう。

  • 映画(アニメ)を見てから原作を読んだので、内容の複雑さに少し躊躇しました。
    映画よりも、原作の方がすばらしいと思いました。

    底流を流れている考え方は共通します。
    本作品では、魔法に対する考え方を示していると思いました。

    映画(アニメ)の方は、なんとか分かりやすくしようとして、
    単純化しすぎたのかもしれません。

    読み進んで行ったら,6巻まとめたものが売り出されました。
    クリスマスプレゼントには,こちらが最適かも。

    冬休み中に読み切るのにちょうどよいかもしれません。

  • ゲド戦記シリーズは1〜3巻が1970年代に書かれ、子供の頃から愛読してきました。90年代終わりに4巻がでた時にはびっくりしましたけど、すぐに読んで、前期3部作とずいぶん毛色が違うものの、こちらも堪能しました。その後21世紀に入って5巻と短篇集がでて、出るたびに買い揃えていきました(だから家にある1〜3巻は子供の頃に買ってもらった大事な本です)。でも、もし他人に薦めるなら、全部が一気にそろうこのセットです。

  • 実はトイレに常備してます。そして、再読しまくってるので、はっきりした読了日時は判りません(汗。
    ヘビーローテーションで読んでいるのは、「帰還」「外伝」「アースシーの風」かなぁ。
    子供の頃読んでいたら、きっと「影との戦い」「こわれた腕輪」「さいはての島へ」の方が好きだったかもしれないなと思います。
    (あ、でも「さいはての島へ」は今も好きな方)
    でも読んだのが、いい大人になってたので、どうしても「帰還」以降が好き(「帰還」の文章の繊細さに脱帽。訳大変だったんじゃなかろうか。ラストのテルーの視線になった章も文章でテルーが「どういうコなのか」がすぐに判るのも鳥肌もの!)。それと、サイドストーリー系も好きなので「外伝」も好き。
    特に最初の「カワウソ」何度も読み返してしまう。

    ハードカバーの方も持っているんだけれど、寝っ転がって読んだりするには、このソフトカバー版の方が断然読みやすいと思います。
    背の部分がソフトなので、本開きやすいんだよね。

    注:読了日時はメモってないので便宜上2007年最後の日にしました。

  • ジブリ映画は見てない。楽しいファンタジー作品を求めて読んだ僕を叩きのめした、暗くて長い作品。

  • 名作です。

  • この本も友達に日本からのお土産としてもらったんだけど、読んで見たら止まらなくなり、全6巻一気に読破してしまった。物悲しい雰囲気が切なくて、子供向けのイメージが強いけど大人の方にもお勧めです。ちなみに彼女の他の本「所有せざる人々」も面白かった。

  • ファンタジーの傑作。映画にはがっかり。



  • 深くて、重い。
    ファンタジーだと思って、手を出すと頭を悩まされる。

    でも、大人だからこの面白さがわかりました。

    卒論そっちのけで、夏休に読んだことを思い出します。

  • 小学生の頃読んでいたら自分の人生が変わっていたように思う。

  • ハリポタに続き、自分の中でファンタジー傑作。
    一巻が一番好き。だって、自分の影との戦いですよ。

  • 魔法が技術も含んでいるところに、目から鱗だった作品。
    全体に渡ってすごくドラマチックな描写というのはない印象だけれど、その静かさが魔法使いたちの生活の根本に繋がっているように見えました。
    映画版、残念だったなぁってほんと思いました。^^;

  • 子どもの頃に読んだことがなくて、スタジオジブリの映画化を気に読んでみた。これは、大人向けの本だと思うけど…子どもの頃に読んだら、どう思ったんだろう。

  • すごく好き

  • ある人のお薦めで・・・
    夏休み一気よみのつもりが、進まず
    3巻までよんで、あ、もしかして、日本の某作品や、某作品が下敷きにしてるかな。。。と、

  • 座右です。今後も何度も何度も読み返すと思う。
    大事な部分、元の部分を思い出す助けになってくれる作品です。

  • やや冗長か。
    ものの理の描写が多い。

  • 第三巻をメインに第一巻と第二巻の話が出てくるのが映画。

    読まないとわけわからんと思う。

  • 壮大なスケールの物語は、もつれた糸のように、複雑に入り混じっている。しかし、そのもつれた糸をほどけば、実は大きなあや取りの輪のように一続きになっている。
    物語は大きな輪のように、永遠に続いて、複雑に絡みながら繋がっていく。どこも欠け落ちていない。完璧だ。巧妙で精密。
    だから、その世界(アースシーの世界)は、現実に、いつか何処かに存在していたか、もしくは存在しているかのような錯覚さえ感じてしまう。

  • ただいま、今、アースーシーの旅から帰ってきました。長く長く辛い旅でした。楽しいこともありました。悲しいこともありました。そして旅を終えた今、かぎりない満足感に包まれています。第1部、傲慢な少年ゲドは魔法修行中に力以上の呪文を唱え禁じられた魔法を使ってしまう。その結果、名もなき影の存在に脅えローク島の魔法学院で暮らしていたが、一人前の魔法使いに成長したゲドは島を去る。名もなき影との対決をめぐるゲドの冒険の物語。第2部、アースーシーの東にあるカルガド、そのアチュアンの墓所の巫女アルハ、少女は巨大な地下迷宮の宝庫に眠る宝を探そうとするが、ある日地下に忍び込んだ魔法使いを発見する。そしてやがて二人は地下から宝を見つけ出しその墓所を後にする。第3部、世界の異常を知らせにきた王子アレンと共にそのほころびの原因を探しに旅に出た大賢人ゲド。彼らは旅の果てについにその原因となった男と対決する。ここまではロークの大賢人となった魔法使いゲドの活躍の話である。力を過信した傲慢な少年が成長し次々と様々な冒険をしやがて大賢人になりその最後の戦いでもてる全ての力を使い果たし、後に「ゲドの武勲」とたたえられるようになる話。物語の王道とも言える話。第4部、テナー(アルハ)は魔法に関係する生き方よりも女として生きることを決め母となり今は子供も成長し未亡人として暮らしている。虐待に会った子供テルーを引き取り暮らすテナーの元に魔法使いの力を失ったゲドが帰ってくる。第5部、老人となったゲドのもとに修繕屋の男が尋ねてくる。彼は夢の中で黄泉の国にいる死者たちが押し寄せてきているという。王レバンネンとなったアレンは竜が暴れだした世界を救うためローク島に向かう。ここにきて物語はスッカリ大人のためのものとなる。封建的な社会の中で卑しいものとされてきた女たち、魔法使いたちが禁忌とした性の事。大賢人や魔法使いとして生きることよりも愛するものと愛を育みながら自然の中で生きることを選んだゲドとテナー。特に第4部でテナーが老まじない師のコケ婆と語る部分はファンタジーの中では新鮮で面白かった。テルーの児童虐待の部分もそう。第1部で語られた「生は死と共にある」という言葉のとおり、不死などはなく、死があってこその生なのだという結末でこのアースーシーの物語は終わる。外伝はローク学院の成り立ちやオジオンの若き日の話、竜の娘アイリアンの話など第5部を読む前に読んだほうがいいだろう。だが、アースーシー解説などを読むと一つの世界の歴史のお勉強みたいで酷く疲れてしまう。「指輪物語」は指輪の所有者だったものたちが皆中つ国から船出して行ってしまった。「ナルニア国」では全ては崩壊し門の内側に帰っていった。このゲド戦記では世界が全きものになり竜たちは姿を消した。こうやって長い長い物語は終わるのか。

  • 有名なのに読んでなかったこのシリーズ。
    2007年に全巻読破できたことが嬉しい。
    2巻と5巻が好き。

  • ジブリの映画は見なかったけれど、触発されて手に取った。2007年の始まりにこれを読み、1年間これ以上の本には出会わなかった。なんで今まで読まなかったのかと悔しい反面、出会えてよかったと感謝する。★は5つでは足りません。ちなみに『外伝』は最終巻の前に読まなくてはなりません。

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著者プロフィール

アーシュラ・クローバー・ル=グウィン(Ursula K. Le Guin)
1929年10月21日-2018年1月22日
ル・グィン、ル=グインとも表記される。1929年、アメリカのカリフォルニア州バークレー生まれ。1958年頃から著作活動を始め、1962年短編「四月は巴里」で作家としてデビュー。1969年の長編『闇の左手』でヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。1974年『所有せざる人々』でもヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。通算で、ヒューゴー賞は5度、ネビュラ賞は6度受賞している。またローカス賞も19回受賞。ほか、ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ニューベリー・オナー・ブック賞、全米図書賞児童文学部門、Lewis Carroll Shelf Awardフェニックス賞・オナー賞、世界幻想文学大賞なども受賞。
代表作『ゲド戦記』シリーズは、スタジオジブリによって日本で映画化された。
(2018年5月10日最終更新)

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