- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784002600284
作品紹介・あらすじ
「パリは移動祝祭日だ」という言葉で始まる本書を1960年に完成し、まもなくヘミングウェイは逝った。20年代のパリ、スタイン、フィッツジェラルド、パウンド、ジョイスらとの交友、小説修業の日々…。「ロスト・ジェネレーション」の青春を追想した不朽の名作。
感想・レビュー・書評
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100分で名著で初めて知った。ヘミングウェイがパリにしばらく滞在して住んでいたということは他の本ではあまり多く書かれていないような気がする。
今のパリは大観光地でかつスリや強盗が闊歩し、時計やアクセサリーを付けて歩くことができず、電車も強盗に合わないことを願い、夜は外出もままならず、観光客はびくびくしながら観光している現在である。
こうした時代のパリもあったという歴史の記載に近くなっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パリは移動祝祭日だからだ。
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ヘミングウェイの若いころ、小説の修行の日々が綴られています。
フィッツジェラルドとのやりとりが興味深かった。。 -
何度も読む。
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感傷と、自己への後悔が見える。
ヘミングウェイのイメージと違うと思う人も多いのか?と書評を眺めつつ思ったのですが、私はイメージに相違はなかった。老人と海にも、かれの繊細な”女性的”なところが見えてたし。
才能ある芸術家を見守り手助けしたパトロンのような本当の意味で立派な人間になりたい。お金は無いが心意気はかれらのように、とね‥笑
ヘミングウェイが書く食べ物が美味しそうな理由は分かった!! -
パリに行き、カフェを訪れ、絵画をたしなみ、そして芸術について語り合える知り合いを持ってみたい
本当の文章を書かなくてはいけない。人生の残された時間はその仕事に費やすようにと、ヘミングウェイから教えられた。 -
福田陸太郎訳
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P8
「それはすてきだと思うわ、タティ」と私の妻は言った。やさしい顔つきをし、彼女の目とほほえみは、決断に際して、明るくなった。まるで、その決断が豪勢な贈物であるかのように。「いつ出かけます?」
「きみの行きたいとき、いつでも」
「また、すぐに行きたいわ。あなた、ご存じなかったの?」
「帰るころは、たぶん、晴れ上がった好いお天気だろうよ。晴れて、寒いときには、おても好いお天気のことがあるからね」
「きっと、そうよ」と彼女は言った。「あなたも、出かけることを考えるなんて、すてきね」
P17
「それは良い作品です」と彼女は言う。「それには疑問の余地はありませんね。でも、それは<掛けられない(アンクロシヤーブル)>ものです。つまり、画家が描いてはみたが、展覧会のとき、壁に掛けられない絵のようなもので、だれもそれを買わないでしょう。かれらもその絵を掛けられないんだから」 -
ヘミングウェイの「移動祝祭日」(A moveable feast)
未だ名前の売れていない、貧乏だった若かりし日のパリでの生活や、作家や画家たちとの交流を描いている。
それを読みながら、出てくる通りや公園を地図で眺めながら、「パリの散歩」を愉しむ。