英語の発想: 明快な英文を書く (同時代ライブラリー 300)

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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002603001

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  •  英語のライティング、特にパラグラフ・ライティングを念頭に置いて、実際のパラグラフの構造を分析し、解説したもの。「演習」によって実際に考えながら読み進める形式になっている。
     津田塾大学の英作文のテキストを考える過程で生まれた本、ということになっているらしく、本格的な英文ライティングを始める基礎となる考え方を学ぶための読み物となっている。
     ものすごく大雑把にいえば、「トピックセンテンス+支持文」を解説した部分と「シームとリーム」を解説した部分が中心的な話題となっている。トピックセンテンスの部分は、分かりやすいが、正直、シームとリームは、実際英文を書くときにどう役立つのかはピンと来ないまま終わってしまった。談話文法という立場から情報構造を分析すること自体は興味深いことかもしれないけれども、あくまで英語を書くための本、という意味では分かりにくい。
     個人的には、「日本語の特徴を考える」の部分が多く、著者自身も指摘しているように、「英語的発想に転換するとこのような悩みが生じることを意識もしな」(p.181)いような「悩み」が出てくる点を、日本語の典型的なレトリックを示しながら解説している部分が、面白い。翻訳の難しさをあらためて感じることのできる部分で、日本語と対象させることで見えてくる「英語の発想」を感じることができた。(11/12/11)

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著者プロフィール

津田塾大学名誉教授。津田塾大学卒業、ミシガン大学M.A.、テキサス大学Ph.D.(linguistics)。NHKラジオ基礎英語担当(1983-86年度)。主な著書:『話せる英語術』(岩波書店同時代ライブラリー、1995)、『英語の発想 明快な英文を書く』(同ライブラリー、1997)、『日本人はなぜ英語に弱いのか―達人たちの英語術』(共著、教育出版、2003)、『イメージ感覚で捉える 英語の前置詞―39の前置詞を集中マスター―』(開拓社、2018)、『英語の会話とは―会話分析論から』(三省堂書店・創英社、2021)など。その他、文部省検定教科書、辞書の編集・著作多数。

「2022年 『英語力を鍛える 和文英訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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