- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784002708461
作品紹介・あらすじ
高校無償化適用問題をきっかけに、朝鮮学校への関心がこれまでになく高まりつつある。しかし、あなたは朝鮮学校のことをどれくらい知っているのだろうか。そこで行われているのは本当に「反日教育」なのだろうか。教科書や授業の内容、生徒たちの日々の姿、日本社会との交流などを事実に即して紹介しながら、リアルな朝鮮学校の姿を描く。
感想・レビュー・書評
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私の通っていた中学校の隣に朝鮮初級学校があったが、今は統廃合されてなくなってしまった。
そう、あの頃(30〜40年前)のことは、映画「GO」によく似ていると思う。私の頭はあの頃で止まっているように感じた。朝鮮学校出身の知人がいたのは大学時代までで、以後社会人になって特に話題に出る機会がなくなってしまったのだ。
様々な社会問題がニュースになるたびに、一体どういうことなのか?と思っていたけれど、やはり時代に応じて、正しく知るということ、情報のバージョンアップは必要だ。
岩波ブックレットは、とても読みやすい構成になっているので、図書館で借りて是非たくさんの人に読んでほしい。 -
■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1000933519
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文章がよみにくい
岩波ブックレットはいいかもね -
朝鮮学校を知るための入門書。
大学生に朝鮮学校のことを伝えた後の学生の感想、朝鮮学校の様子やそこで学ぶ生徒たちについて、なぜ日本に朝鮮学校ができたか、教育の中身(教科書について)、朝鮮学校と日本社会の関わり、というような構成になっている。
朝鮮2010年4月1日より高校授業料無償化制度がスタートしているが、朝鮮学校は適用を除外されている。
ドイツ人学校、フランス人学校、イギリス人学校、中華学校、韓国学校、ブラジル学校、インターナショナルスクールは無償化が適用されているにもかかわらず。
朝鮮学校は「反日教育」をしているという主張もあるが、朝鮮学校でも拉致問題については、犯罪行為であり許されないことをきっちりと教えていると作者は述べている。
朝鮮学校は当初は戦争後に母国に帰るための国語教育を進めるところからつくられたものであるが、現在では日本に永住することを前提としての教育が行われ、そのカリキュラムも10年ごとに変えられる。日本社会の中で活躍する在日コリアンを育てている。
日本社会で過ごしているだけでは見えてこない事実がたくさん記述されている。
朝鮮学校の問題はまずこの本を読んでから考えてみるのがいいと思う。 -
なにかと勝手な想像で語られがちな朝鮮人学校の実際を紹介するブックレット。
裏表紙の紹介に「リアルな姿を描く」とあるけれど、朝鮮人学校を知っている大人による紹介というのが妥当。
どんな立場の生徒が通っていて、なぜ日本に存在して、どんな教科書を使ってどんなことを教えているのか、といった部外者が知らないことを説明している。
どんな性格の子がどんな風に遊んでいるかという類の「リアル」ではない。
朝鮮学校は権利も金銭も保障されていないぶんだけ大人のかかわり方が日本の学校よりも濃いけれど、それでも卒業生だろうが研究者だろうが大人は部外者だから、変にわかった風に書くよりいいと思うけれど。
「朝鮮」という言葉の使い方が少々わかりにくい。
「朝鮮民主主義人民共和国」の意味なと「コリア(南北朝鮮)」の意味が混在いる。
「北朝鮮」という言葉はあまりにも偏った使い方しかされていないから使用を避けたのだと思うけれど、それならそれでコリアに別の言葉をあてるとかしたほうがいいと思う。
「朝鮮本国」ってどこだ?「従来」っていつだ?
朝鮮学校を語る部分も、経験と知識が混ざっている気がする。 -
高校の授業料無償化は、外国人学校を対象に含めているが、朝鮮高級学校に対しては適用除外されていることについて、本書を通し、朝鮮学校が、朝鮮と日本の架け橋になる人材の育成の場であることを理解し、この問題に対し、具体的な行動をとって欲しいという強いメッセージを受け取りました。