- Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003001516
作品紹介・あらすじ
華やかな宮廷生活の表裏を、これほど鮮やかに美しく描き上げたロマンは他に類をみない。本書は源氏研究に一期を画した硯学の校訂になる。殊に、複雑な文脈を系統づける傍注は大きな特色といえよう。本巻には「桐壼」から「花散里」にいたる11篇を収録。
感想・レビュー・書評
-
NHKの大河ドラマが紫式部だと知って、思い立って読み始めました。主語や目的語が補われているのでとても楽に読めます。「この単語、何だっけ?」と久しぶりに古語辞典を引っ張り出すのもなかなか良いものですね。昔は「葵上は可愛げのない嫌な北の方」と思っていたのが、今読むと彼女のつらさも分かる気がする。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
《目次》
・「桐壺」
・「帚木」
・「空蟬」
・「夕顔」
・「若紫」
・「末摘花」 -
紫式部パイセン……語彙……なんでもあはれをかしいとほしいみじで片付けないでよ!なんでもヤバイエモいシブいツライしか言えない私たちかよ? 読解力がないのでちょっと辛いです。現代語訳読んでから読むべきだったな〜
あと普通に光源氏のこと好きになれない。高貴な身分にかこつけてるヤリチン最低か?知ってた(^^)
頭の中将とはなんだかホモソーシャルな関係でニヤニヤします〜 -
久しぶりに引っ張り出して再読。
好きな場面を楽しく読めた。
自分が好きなのは、光源氏が空蝉に逃げられる箇所や夕顔や葵が死ぬところ、六条御息所と別れる場面である。 -
「新日本古典文学大系」の前身である、「日本古典文学大系(旧体系)」に収められている『源氏物語』(全5巻)を典拠にしたもので、岩波文庫版『源氏物語』は全6巻で構成される。とはいっても、この本の位置付けは、「日本古典文学大系(旧体系)」版の『源氏物語』の縮小版ということではなく、『源氏物語』青表紙証本の本文を完璧に収録したものであり、山岸徳平先生による「山岸源氏」の完結版である。
底本は、三条西家本(三条西実隆の筆による青表紙証本:現宮内庁書陵部蔵:三条西家旧蔵)。第1巻には、「桐壼」から「花散里」までの11帖(11章)、光源氏の誕生の経緯から25歳になるまでの話が収められている。
さて、「日本古典文学大系(旧体系)」版の『源氏物語』(全5巻)を典拠にしているといっても、文庫版『源氏物語』のほうは頭注が省略され、巻末に重要な注がまとめられているので、本文と傍注だけというページレイアウトになっている。「山岸源氏」の特色は複雑な文脈を分かりやすくした傍注にあるのだが、現代語訳は付いていないので、これを読解するには、高い読解力を持っていること、もしくは古語辞典を傍らに置いて参照しながら読み進めるだけの粘り強さが求められる。
実際のところ、他の注釈書に比べて最もシンプルな『源氏物語』なので、1巻目を読了するまでが大変。俗に「須磨源氏」といって、『源氏物語』は12帖(12章)「須磨」の巻で挫折するというジンクスがある。しかし、この文庫の場合は「須磨」にたどり着くのも一苦労だから、1巻目を読了することができたなら、6巻まで完読できるレベルに達したと言えそうだ。
このように書いてしまうと、『源氏物語』注釈書として難しそうなイメージだけが表面に出てしまうが、シンプルな構成だからこそ『源氏物語』本来の文脈とかリズムが伝わってくるという愉しさを秘めている。だから、先に現代語訳の注釈書に接してからでも、この「山岸源氏」にチャレンジするべきだと思う。『源氏物語』は世界に誇る文化遺産なのだから、これを原文で味わえるのも日本史の下流にいる者の福禄だと思うのだが。
内容(「BOOK」データベースより)
華やかな宮廷生活の表裏を、これほど鮮やかに美しく描き上げたロマンは他に類をみない。本書は源氏研究に一期を画した硯学の校訂になる。殊に、複雑な文脈を系統づける傍注は大きな特色といえよう。本巻には「桐壼」から「花散里」にいたる11篇を収録。 -
一回生前期の教科書。
表紙ビューで見てみたかったのであえて登録w -
全5冊で箱入りの全集。岩波さんが良い仕事をしてくださっています。
-
本来なら世界初の女性ノーベル文学賞受賞者であるはずの、籐式部変じて紫式部、こと藤原香子(という名の説があるらしい)の小説である。
大筋は知っているが、説明する能力はないので、これから勉強するつもりである。
香子が相手にした男性は、三人という説がある。
一人は夫の藤原宣孝、そしてその没後口説かれた男、そして主人ともいうべき藤原道長。
香子は、どうも不良タイプが好きであったらしい。