曾根崎心中・冥途の飛脚 他五篇 (岩波文庫)

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  • 岩波書店 (1984年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003021118

曾根崎心中・冥途の飛脚 他五篇 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 『曾根崎心中』は、近松世話浄瑠璃の初作。その後の24篇に及ぶこの分野の原型となっている。主人公の徳兵衛、お初は晩年の最高傑作『心中天網島』の治兵衛、小春の造形にほぼそのまま直結するし、心中へと収斂してゆく劇構成もそうだ。また「天満屋の段」における、お初⇔九兵次(横軸・虚構)、お初⇔徳兵衛(縦軸・真実)は実に見事な立体構造を成している。なお、現在の文楽では二人はあっけなくも美しく死んで行くが、原作では「断末魔の四苦八苦」と凄惨な苦しみの末に死ぬのである。けだし、近松は死を描くことで生の重みを逆照射したのだ。

  • 『曾根崎心中』を読んでみたくて買いました。

    非常に難しかったです。
    解説を読み読み辿っていくようなものです。

    相思い草が煙草のことだったり、簡潔にして技巧的な文章が、シェイクスピアを想起させて浮き浮きしてしまう一方、心中ものとして、死を決意した男女の口の端々に浮かぶ“死”のイメージがもの哀しいです。

    舞台は大阪。
    主人公の徳兵衛は手代、お初は遊女です。

    非常に読みにくいもので、あらすじを把握するのが難しいのですが、飛田などの大阪の刑場が登場したり、闇夜をちらちらと飛ぶ蛍が登場したり、美しいけれども悲壮感漂う物語。

    江戸期には心中事件が多くあったようですが、
    どうしてこうしたものが評判を博したのかなとも思います。

    人形のお初が足を投げ出すシーンが艶めかしく、
    是非とも文楽の舞台をみてみたいものだなぁと思いました

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(立花隆選)91
    日本文学
    日本語の持つパワーと美しさと日本人の情念世界を知るために。
    ※作品の指定はなし。私の判断でこちらを登録しました。

  • 『曾根崎心中』原作は、ストーリーを理解した上で、言葉のリズムを感じ取るのが正解だと思いました。
    なにより、頭の中で音読してみると、とても洗練された感じがして心地いい。
    最期は本当に心が千切れそうでした。

    死ぬ場所を求めて逃げ出す場面
    「顔を見合はせ『アゝうれし』と死にゝ行く身を喜びし。あはれさつらさあさましさ。跡に火打の石の火の 命の 末こそ 短けれ」

    死ぬ場所、曾根崎の森に着く場面
    「神や仏に掛置きし 現世の 願を 今こゝで。未来へ回向し後の世もなをしも一つ蓮ぞやと。爪操る数珠の百八に 涙の玉の 数添えて 尽きせぬ。哀れ尽きる道」

    最期の場面は、ぜひ、原作で。

  • 現代語訳無しで始めはよく分かりませんでしたが、文章のリズムが良く、一生懸命読んでる内に段々面白くなりました。

  • 近世とは、庶民が文学をたしなみそれを発展させた時代です。わけても「世話物」と言われる分野は当時の現代劇であり、純粋であかぬけない、素朴な感動があります。本来は上映される人形浄瑠璃の脚本であるだけに、リアルな表現がありありと目に浮かんできます。

  • 曽根崎心中だけ読む。原文でも思ってた以上にスラスラ理解できて面白い。
    「道行」の章以降の文章は本当に幻想的で美しいだけに、最後の最後、心中の場面の生々しい描写がショッキングだ。「断末魔の四苦八苦 あはれといふもあまりあり」の一文が実に悲惨に映る。それだけに、ラストの一文「恋の手本となりにけり」が救いになっているように感じた。ああ、浄瑠璃で見たい。

  • 著名な人形浄瑠璃の世話物。大阪の曽根崎にある露天神(お初天神)には記念の像もありましたね。
    短いストーリーですが、ともに生きていく事の儚さ、死んでいく事の切なさが心に静かに沁みこんできます。

  • 曽根崎心中読みたさに借りてきました。――いつまで言うて栓もなし、はや、/\、殺して/\~が印象深い。文章だけでも想像を掻き立てられますが、できることならぜひ舞台で観てみたい。

  • 『心中への招待状』からこの本へ。翻刻も勉強することだし、楽しんで読めるように頑張ります(変な表現)

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