大つごもり・十三夜 他五篇 (岩波文庫 緑 25-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003102527

感想・レビュー・書評

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  • わずか25歳で夭逝したにもかかわらず、時の紙幣に肖像が残るほどのことはある。

    どの作品も味わいがあり、スリリングで情緒がある。当時の文化や言葉遣いがわからないところどころあったにも関わらず、物語そのものがクリアに見えてえも言われぬ読後感に茫然とするしまつ。

    好きになりました。
    一葉もっと読みたいと思います。

  • 樋口一葉の代表作のほとんどを収める一冊。十三夜、この子。われからと、わかれ道。心に深く、触れるものがありました。

  • 読みかけ本を、有明コロシアムへ持っていきました。
    1番コートで、長い待ち時間があり、読みました。

    著者の文体は難しく、スラスラとはいかないのですが、庶民の暮らしぶりが表現されていて、私も一庶民として興味深いものでした。
    特に、「大つごもり」・・最後のところ・・いいお話でした!
    一葉女史の若さで、短期間に書かれた短編・・著者の心が、うかがわれる作品たちと言えると思います。

  • いまさらながらですが、樋口一葉のファンになりました。
    読み終わって、心に残り、いつまでも感慨にふけることができる小説にはしばし出会っていない。
    ああ、あまりに若くして亡くなって惜しいことです。

  • 「十三夜」はいくつのときに読んでも良いと思える数少ない作品。
    とってもドラマチックなんです。

  • 切なくてドラマチックで目が離せなくなるような感覚がとても好きです。

  • 昔の文体は私には難解に感じた。声に出して読んでみると意味はわかるのだが…。現代語訳でも読みたいが、でもそうすると樋口一葉の作品の味が無くなっちゃうかな。樋口一葉の書くものって、誰かに起こった出来事を、話しの上手な知り合いが話してくれているような感じ。

    この本に含まれている作品の中で私が一番好きなのは十三夜。十三夜は以前にも読んだ。読んだあとしばらくして夜、浅草の人力車に乗りに行きました。

  • 十三夜だけ

    前半部分では、当然だけどモラハラは昔からあったんだなと。前提となる夫婦感がそもそも夫と妻で違うというのは、今でもあること。主人公の女性がモラハラ受けてる側で。

    後半は主人公が昔から結婚すると思っていた人と再会、没落していた。主人公が別の人と結婚してから落ちるとこまで落ちて。

    きっと主人公の夫も傷つけようと思ってないだろうし、主人公も昔の好きな人を傷つけるために他の人と結婚したわけじゃない。



  • 病身の叔父のためやむにやまれず抽斗の中の札束から2円を盗み、舌をかんで死ぬことまで考えた主人公のお峰だったが、放蕩息子の石之介がが札束をわしづかみにして持ち去ったのでバレずに済んだ。めでたしめでたし…しかし待てよ、盗んだあと従弟の「三之助に渡して歸したる始終を、見し人なしと思へるは愚かや」というのがどうも気にかかる。
    「孝の餘徳は我れ知らず石之助の罪に成りしか、いや〳〵知りて序に冠りし罪かも知れず、さらば石之助はお峰が守り本尊なるべし」なんて尻切れトンボのいい話で終わろうとして最後に「後の事しりたや。」などと落としている。どうなるんだ、お峰。

  • ゼミの研究用に購入。
    「十三夜」のなんともいえない切なさは一読の価値あり。

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著者プロフィール

1872年、東京に生まれる。本名なつ。92年、20歳で小説『闇桜』を発表。以降、96年に24歳で
亡くなるまで、『大つごもり』『たけくらべ』『にごりえ』『十三夜』などの名作を書いた。

「2016年 『漫画版【文語】たけくらべ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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