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- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003107140
感想・レビュー・書評
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岩波文庫の復刻版で入手。岩波の別の文庫にも入ってる「西班牙犬の家」がここにも。しかしそれ以外はおもに、私小説っぽいものや誰かの人生の伝聞のような作品が多かった印象。
中国が舞台の「星」は、淡々としながらも歴史大河もの的な二世代にわたる運命が描かれていて面白かったのだけれど、主人公の行動や思考回路が薄っぺらくてそこはあまり共感できなかった。美人を手に入れるためにとった行動にもっとちゃんと意味があれば良かったのだけれど。
「一夜の宿」と「旅びと」は語り手がなんだか上から目線であまり好きじゃなかったです。
わりと気に入ったのは「侘しすぎる」。すでにバツ2、さらに親友の奥さんと不倫して親友も恋人も失ったという、いかにも結婚にむいてなさそうな男(でもなんかモテるっぽい)が、ぐだぐだ自分の生活の駄目さを嘆いたり、やっぱり離婚した弟の元奥さんに会いにいったりするだけの話なんだけれど、そのウジウジ、ウダウダっぷりがだんだん面白くなってきて、意外と好きでした。
※収録作品
「西班牙犬の家」「お絹とその兄弟」「一夜の宿」「星」「旅びと」「侘しすぎる」「厭世家の誕生日」詳細をみるコメント0件をすべて表示