明治文学回想集 下 (岩波文庫 緑 158-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003115824

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  • 上巻は新聞業界の話や逍遙先生の話、演劇の話など扱うネタがバラエティに富んでたのですが、下巻は明治二十年~三十年代の文壇話中心になるため「一冊丸ごと硯友社&自然主義!」みたいな感じに。

    以下、目次抜粋と自分用備忘メモ。

    硯友社の文学活動(丸岡九華)
    硯友社側面史 纏まらぬ記憶 ――明治二十年から同三十年まで (江見水蔭)
    →この2篇は、硯友社のメンバーの出会いから歴史もろもろ。紅葉中心。(鏡花など弟子世代ではない)

    明治文壇昔話 (佐藤義亮)
    →紅葉、花袋、緑雨、風葉辺りの思い出話

    明治三十年前後の文壇 (田山花袋)
    →硯友社とその他の派閥の間で途方にくれてる花袋さんの思い出話

    明治三十年前後 ――読者として (生方敏郎)
    →読者の立場から見た、文壇の流行廃りが面白い。

    明治三十年代の文士訪問 (高須芳次郎)
    →宙外、子規、晩翠、藤村などなどいろいろ思い出小咄

    自然主義勃興時代の諸作家 (白石実三)
    →花袋のお弟子さんが花袋を通してみた自然主義。

    明治三十年前後の詩 (河合酔茗)

    美文及び写生文流行時代 (高須芳次郎)
    →鴎外、眉山の美文~子規の写生文への流れ

    欧州文学の渡来と影響 (高安月郊)

    眉山・緑雨・透谷 ――春寒き夜に (馬場孤蝶)
    『新著月刊』発行とその環境 (後藤宙外)
    「暮の二十八日」その他 (内田魯庵)
    「魔風恋風」のこと (小杉天外)
    独歩君の思出 (平塚篤)
    二葉亭四迷を想う (中村星湖)
    「別れたる妻」を書いた時代の文学的背景 (近江秋江)
    自然主義時代に演ぜられた『朝日』文芸欄の役目 (森田草平)
    →ここらへんは、タイトルの通り。

    ーーーーーーーーーーーー
    メモ:この本の元ネタは『早稲田文学 明治文学号』大正14年~昭和2年に発行された7冊がベースで、復刻版が1977年に春陽堂から出ている。
    早稲田文学・明治文学号 復刻版

  • わたしは、この本を読んで、これから生きていくうえで、文学を読んでおいたほうがいいと思い、読みました。

  • 緑158-2 形見

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著者プロフィール

十川 信介(とがわ しんすけ)
1936年12月21日 - 2018年11月18日
北海道旭川市出身の研究者。専門は日本近代文学。学習院大学名誉教授。
著書に『夏目漱石』『島崎藤村』『近代日本文学案内』などがある。

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