- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003127124
感想・レビュー・書評
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不幸な女性ヒロインばかり出てくるのだが、それは「ほとんどフェミニズムと呼んでもよいほどの女性への敬意」の表れで「彼なりの流儀で、自立した女ないし女の自立に対する共感的な関心を抱き続けていた」かららしい。なるほど。
<収録作品>
義血侠血
夜行巡査
外科室
琵琶伝
海城発電
化銀杏
凱旋祭詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドラマチックすぎる展開にすごく引きずり込まれます。秋の夜長にオススメの一冊。素直に面白い一冊です。
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「外科室」読みたかったので。
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はじめて「外科室」を読んだときの衝撃は未だに忘れられない。
これほど妖艶でロマンティックな短編はない。 -
2016/07/13-07/22
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購入日不明
2016.7.3(日) -
【外科室】
たおやかなのにピンと張られ緊迫した油断出来ない文章が心地いい。
手術台の上の伯爵夫人の白い肌と緑の黒髪、麗しく肉迫する色彩描写。
譫言を聞かれたくないって伯爵夫人のとっておきの言い訳。極端な狂気の我儘は、その恐ろしさに比例して、この上なく可愛い人だなぁと思う。
切られる方も切られる方だが、切る方も切る方。医者生命を賭けて一瞬しか会ったことのない女の我儘を汲み取る男の覚悟たるや。これ以上に、献身的な愛情も無いんじゃないかと思う。
「あなただから、あなただから。」とか、「忘れません。」とか、鏡花は優しいね。 -
聞くが如くんば、伯爵夫人は、意中の秘密を夢現の間に人に呟かむことを恐れて、死を以ってこれを守らうとするなり。
資料ID:C0002224
配架場所:2F文庫書架