外科室・海城発電 他五篇 (岩波文庫 緑 27-12)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003127124

感想・レビュー・書評

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  • 不幸な女性ヒロインばかり出てくるのだが、それは「ほとんどフェミニズムと呼んでもよいほどの女性への敬意」の表れで「彼なりの流儀で、自立した女ないし女の自立に対する共感的な関心を抱き続けていた」かららしい。なるほど。

    <収録作品>
    義血侠血
    夜行巡査
    外科室
    琵琶伝
    海城発電
    化銀杏
    凱旋祭

  • ドラマチックすぎる展開にすごく引きずり込まれます。秋の夜長にオススメの一冊。素直に面白い一冊です。

  • 「義血侠血」
    「夜行巡査」★★★
    「外科室」★★★
    「琵琶伝」
    「海城発電」
    「化銀杏」
    「凱旋祭」

  • 「外科室」読みたかったので。

  • はじめて「外科室」を読んだときの衝撃は未だに忘れられない。
    これほど妖艶でロマンティックな短編はない。

  • 2016/07/13-07/22

  • 購入日不明

    2016.7.3(日)

  • 【外科室】
    たおやかなのにピンと張られ緊迫した油断出来ない文章が心地いい。
    手術台の上の伯爵夫人の白い肌と緑の黒髪、麗しく肉迫する色彩描写。
    譫言を聞かれたくないって伯爵夫人のとっておきの言い訳。極端な狂気の我儘は、その恐ろしさに比例して、この上なく可愛い人だなぁと思う。
    切られる方も切られる方だが、切る方も切る方。医者生命を賭けて一瞬しか会ったことのない女の我儘を汲み取る男の覚悟たるや。これ以上に、献身的な愛情も無いんじゃないかと思う。
    「あなただから、あなただから。」とか、「忘れません。」とか、鏡花は優しいね。

  • 外科室の内容がいまいちとれなかった。しかし他の短編も面白いものが多く楽しめた。三島由紀夫の短編もそうだが泉鏡花の短編もハッピーエンドは少ないのかな?

  • 聞くが如くんば、伯爵夫人は、意中の秘密を夢現の間に人に呟かむことを恐れて、死を以ってこれを守らうとするなり。

    資料ID:C0002224
    配架場所:2F文庫書架

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著者プロフィール

1873(明治6)年〜1939(昭和14)年)、小説家。石川県金沢市下新町出身。
15歳のとき、尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』に衝撃を受け、17歳で師事。
1893年、京都日出新聞にてデビュー作『冠弥左衛門』を連載。
1894年、父が逝去したことで経済的援助がなくなり、文筆一本で生計を立てる決意をし、『予備兵』『義血侠血』などを執筆。1895年に『夜行巡査』と『外科室』を発表。
脚気を患いながらも精力的に執筆を続け、小説『高野聖』(1900年)、『草迷宮』(1908年)、『由縁の女』(1919年)や戯曲『夜叉ヶ池』(1913年)、『天守物語』(1917年)など、数々の名作を残す。1939年9月、癌性肺腫瘍のため逝去。

「2023年 『処方秘箋  泉 鏡花 幻妖美譚傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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