海神別荘・他二篇 (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003127155

感想・レビュー・書評

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  • 戯曲集。いずれも絶品。
    『多神教』で「知らない」とつれない媛神様が痛快。
    どうしても刻参り側に肩入れして読んでしまいます。

  • こちらも幸田露伴の『五重塔』と同じく、
    七月歌舞伎の予習のために読んだ本。
    短い話なので、あっという間に読み終わった。

    海底という異空間が舞台の戯曲だから、
    最初は読みにくかったけど、旧字体での描き方が合っていた。
    特に、玉三郎演ずる“美女”の台詞がすごく美しくて。
    海老蔵演ずる“公子”も複雑だけど一本気の人物なんだろうね。
    2人のすごく唐突っぽい気持ちの移り方が舞台でどう演出されるんだろうか。

  • 海神別荘、公子がかっこいい。脳内で美形王子制作余裕でした。作中で独り勇ましく男ながらも美しくそして美女に愛を囁くのもほれぼれする。が、展開が若干急だったので十分カプ萌えを育めなかったのが残念でした。ま、そーいう目線で文学読むなっちゅう……波津彬子さんの公子が切れ長の目で美しいのでした。「山吹」で最後画家が仕事を取ったのにふと鏡花観念小説における義務を思い出した。多神教は勧善懲悪っぽい作風。媛神がかっこいい。やはり鏡花作品の人外女性は美しくそして強いね。

  • 幻想的な物語ですね。当時はかなり異例だったのでしょうが、泉鏡花の書く文章は幻想的で人を魅きつける力がある思う。

  • 和製ファンタジーな世界。物語と関係なしにセリフ一つとっても楽しめる、流麗な文章。しかし、これを舞台でやったらどうなるのだろう・・・。

  • 2つ目の作品は個人的に好きになれない。表題は良かった。

  • 泉鏡花の戯曲集。この中でも「山吹」が一番好きです。谷崎のようなSMだけど、鏡花の世界。人間への洞察力に驚きます。

  • 「海神別荘」の、女性が殺されようとする瞬間に恋に落ちる場面は、好きな男になら麻酔も打たずにメスで刺されたいという「外科室」とも通じるものがある。

  • 海神別荘 欲深な人間はシンプルに生きなければ 大事にするべきものを気づかせてくれる 海神さんがカッコイイ!

  • 泉鏡花、大好き!ちょっと読みにくいかもしれないけれど、読めたらはまるはずです。

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著者プロフィール

1873(明治6)年〜1939(昭和14)年)、小説家。石川県金沢市下新町出身。
15歳のとき、尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』に衝撃を受け、17歳で師事。
1893年、京都日出新聞にてデビュー作『冠弥左衛門』を連載。
1894年、父が逝去したことで経済的援助がなくなり、文筆一本で生計を立てる決意をし、『予備兵』『義血侠血』などを執筆。1895年に『夜行巡査』と『外科室』を発表。
脚気を患いながらも精力的に執筆を続け、小説『高野聖』(1900年)、『草迷宮』(1908年)、『由縁の女』(1919年)や戯曲『夜叉ヶ池』(1913年)、『天守物語』(1917年)など、数々の名作を残す。1939年9月、癌性肺腫瘍のため逝去。

「2023年 『処方秘箋  泉 鏡花 幻妖美譚傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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