海神別荘・他二篇 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
3.73
  • (31)
  • (19)
  • (53)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 303
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003127155

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 夜叉が池等と比べると小粒感が免れない。
    ただ戯曲は劇場で見た時はまた違う感想が生まれるものなので、こちらの舞台を見て見たいとも思う。

  • 泉鏡花に初めて触れた作品。坂東玉三郎と市川海老蔵の歌舞伎の鑑賞後に読んだところ、イメージ相俟ってとても美しかったので、星4つ。

  • 人の娘が海の神に嫁いだり、人形使いが道行く女性を倒錯した世界に引きずり込んだり、男性を呪い殺そうとする女性が女の神に助けられたり...
    何と言うか、妖艶だけでは語りきれない世界観。
    非現実的なストーリーの中でも人間くさい、そんな感じです。
    やっぱり泉鏡花は面白いです。
    ぜひ。

  • 『海神別荘』

    『山吹』

    『多神教』

  • 海神別荘、公子がかっこいい。脳内で美形王子制作余裕でした。作中で独り勇ましく男ながらも美しくそして美女に愛を囁くのもほれぼれする。が、展開が若干急だったので十分カプ萌えを育めなかったのが残念でした。ま、そーいう目線で文学読むなっちゅう……波津彬子さんの公子が切れ長の目で美しいのでした。「山吹」で最後画家が仕事を取ったのにふと鏡花観念小説における義務を思い出した。多神教は勧善懲悪っぽい作風。媛神がかっこいい。やはり鏡花作品の人外女性は美しくそして強いね。

  • 泉鏡花の戯曲集。この中でも「山吹」が一番好きです。谷崎のようなSMだけど、鏡花の世界。人間への洞察力に驚きます。

  • 「海神別荘」の、女性が殺されようとする瞬間に恋に落ちる場面は、好きな男になら麻酔も打たずにメスで刺されたいという「外科室」とも通じるものがある。

  • 海の公子と人間の美女の結婚を通じて美とは何か、尊いものとは何かを語る「海神別荘」。
    坂東玉三郎と市川新之助(現・海老蔵)にて上演。

  • 夜叉ヶ池でも天守物語でもなく、海神別荘が好き。
    鏡花作品の中でいちばんわかりよいと思う。

著者プロフィール

1873(明治6)年〜1939(昭和14)年)、小説家。石川県金沢市下新町出身。
15歳のとき、尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』に衝撃を受け、17歳で師事。
1893年、京都日出新聞にてデビュー作『冠弥左衛門』を連載。
1894年、父が逝去したことで経済的援助がなくなり、文筆一本で生計を立てる決意をし、『予備兵』『義血侠血』などを執筆。1895年に『夜行巡査』と『外科室』を発表。
脚気を患いながらも精力的に執筆を続け、小説『高野聖』(1900年)、『草迷宮』(1908年)、『由縁の女』(1919年)や戯曲『夜叉ヶ池』(1913年)、『天守物語』(1917年)など、数々の名作を残す。1939年9月、癌性肺腫瘍のため逝去。

「2023年 『処方秘箋  泉 鏡花 幻妖美譚傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

泉鏡花の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×