プルターク英雄伝 8 (岩波文庫 赤 116-8)

著者 : プルターク 河野与一

• 岩波書店 (1955年7月25日発売)

感想・レビュー・書評

[CiDeRさんの感想 · 2005年1月7日]

岩明均の「ヒストリエ」の主人公、無敗将軍エウメネスをはじめ、ポンペイウスなどの英雄が登場。解説が充実しています。

[モンタニャールおじさんさんの感想 · 2015年8月18日]

スペインでポンペイウスを苦しめたローマ人セルトリウス、ギリシャ出身ながらアレクサンドロス死後のマケドニアで一大勢力となったエウメネス、スパルタ王アゲシラオス、ポンペイウスの伝記を収める。伝記の分量としては、アゲシラオスとポンペイウスのものが最も多い。アゲシラオスについては、リュサンドロスの尽力によってスパルタ王になれたのに、彼を後に排斥した点は批判されているが、武将としての才覚についてはポンペイウスよりも高く評価するなど、プルタルコスのギリシャ贔屓が随所に見られる。とはいえ、セルトリウスとエウメネスについては、味方の裏切りによって殺されたセルトリウスを高評価している点で、プルタルコスは公平でもある。