ロミオとジューリエット (岩波文庫 赤 205-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003220566

感想・レビュー・書評

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  • これを読んで、全く違和感なく読めてしまうことは、むしろ少しおかしなことだと思った。400年も前のイギリスで描かれた作品である。

    仮に400年前のアフリカ文学、オーストラリアの文学、南米の文学、そういうものがあったとして、僕がそれを読もうと思ったら、時代の違い、風土の違いを超えるためにかなりの労力を覚悟するだろう。それに比べて、このロミオとジュリエットは「ちょっとコンビニへ」くらい近い。一方で、こちらの想像を超えるような展開や、思わぬテーマに出会うことは極端に少ない。

    それは、この作品の問題ではなく、現代の日本で暮らす自分の身の回りに「ロミオとジュリエット」の反映があるということではないか。僕はそれらの作品を通して、既に何度も何度も「ロミオとジュリエット」を見てきたのではないか。自らの川の上流に位置するこの作品に「初めて出会う」ということは不可能なのかもしれない。

  • すでに人口に膾炙した作品なので、内容自体に驚くことはありませんでした。

    しかし本作が500年以上もまえに書かれたと思うと、そして500年以上が経っても読むに十分値する作品を書いたかと思うと、改めてシェイクスピアの才気に驚嘆させられます。

    そして昭和に書かれた訳者あとがきには、別の意味で驚かされました。とにかく訳者の自意識が作品の解釈や意義を述べる際にも強くあらわれ、ご本人の強い信念に基づく文体と内容が読んでいてつらかったです。

    ですので、作品の読後は良かったのですが、上記あとがきの読後は悪かったです。したがって、どこか気まずさを感じてしまったことによる作品評価です。

  • 【電子ブックへのリンク先】
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  • 最後の急展開にグッと引き込まれた

  • 基本的には世間一般に知られている通りの話がその通りの流れで進んだけど、それでも面白いのは流石だと思った。
    モンタギュー家とキャピュレット家とパリスとかの背景知識、ロミオとジュリエットの2人が何処でどのように死んだのかを補完できたのは良かった。パロディに強くなれる教養。

  • モンタギュー家の一人息子ロミオは、キャピュレット家の舞踏会に仮面をつけて忍びこんだが、この家の一人娘ジュリエットと一目で激しい恋に落ちてしまった。仇敵同士の両家に生れた二人が宿命的な出会いをし、月光の下で永遠の愛を誓い合ったのもつかのま、かなしい破局をむかえる話はあまりにも有名であり、現代でもなお広く翻訳翻案が行われている。

  • たまたま入った中古書店で安く売られていたので、購入して読むことにした。
    本作を読む前に、ハムレットとマクベスを読んでいたのである程度は作者の傾向というものは理解していたが、本作はこの理解を上回っていた。
    シャイクスピアの作品の中では一番好きかもしれないと思っている。

    あらすじはあまりにも有名すぎるが、一応簡潔に述べると、絶対に結ばれる環境にない男女の恋の行方を描いた作品だ。
    そして、数々の苦難の先に、悲劇的な結末を迎えてしまう。

    この結末を迎えるにあたり、まず思うのがここまで人を愛した事があっただろうかということだ。今の常識で考えると、相手に何か瑕疵があったりすると、結婚は無理ですね、という事になりそうだ。しかし、ロミオとジューリエットはどんな障害があっても諦めることはない。このメンタルの強さは見習いたいと思った。

    ロレンス神父が何かとこの二人の恋の仲をもっていたのだが、最後の一か八かの賭けのような提案はもっと用意周到に行うべきであり、結果的に二人を死なせてしまう罪は重く、怒られるでは済まされない気がした。
    まあ、細かいところを指摘したところで、本作の理解に何か重大な影響が出るわけではなく、全く無意味なのだが一応記載しておく。

    全体として、運命への抵抗ということを強く感じた作品だった。生きていく上で、どうしても自分の置かれた環境や、境遇に生き方や考え方を支配されがちになる。しかし、それでも何とかその運命に抵抗していく事により、本当の自分の幸せや人生の目的が見つかるのではないか。こう思った作品だった。

  • 著名ではあるが初めて読んだ。乳母や周りの人たちの猥雑な駄洒落が頻発するのと対照的にロミオとジュリエットの行動は純粋で盲目的である。何せジュリエットはまだ14歳である。現代では中学2年生にあたる。昔の結婚が早いと言っても親が相手を決めるに不自然ではない若さである。修道士ロレンスが両親の知らぬところで二人を結びつける手助けをするのもいかがなものか。しかも事が終わって、領主に問責された際、臆面もなく正当性を主張する。考えたら、随所に破天荒なストーリーではある。2020.10.30

  • この恋の蕾が夏の息吹に育てられ、今度お逢いするときまでには美しい花となっておりますように。

  • キャピュレット家


    ジューリエット
    ロミオ

    ロミオが、ティバルトを殺し、追放の身となる。

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