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この作品からのみんなの引用
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アダムはそう言いながら、臆面もなく、情欲に燃えた眼差しをイーヴに投げかけ、愛撫の手を差しのべた。イーヴもまた、それを察し、相手の情欲をかきたてる火のような眼差しを返した。
彼らはこの褥の上で愛と愛の戯れに心ゆくばかり耽ったが、これこそ、彼らが一体となって犯した咎の封印であり、罪の慰安(たのしみ)であった。やがて肉の甘い戯れに疲れ果て、快い眠りに襲われた。
あの偽りの果実の効力がまもなく消滅した。不自然な瘴気から生じ、絶えず異様な悪夢に悩まされ続けていた、かつてない重苦しい眠りも去った。
― 142ページ -
するとまもなく、二人は新しい葡萄酒に酔った者の如く陽気になり、自分たちの内側に神の如き力が生じ、その力がさらに翼を生じ、その翼に乗じて地上を遥かに見下ろしつつ高く飛翔しているような錯覚に陥った。
しかし事実はそれと違い、この偽りの果実は全く別な作用をまず最初にひき起こした。二人の心に、燃えさかる肉欲を焚きつけたのだ。彼はイーヴに向かって淫らな視線をなげかけ、イーヴもまた同じように淫らな視線を彼に投げかけて、それに応じた。二人は情欲に燃えた。
― 141ページ
みんなの感想・レビュー・書評
天国であろうと楽園であろうとサタンの胸の中には神への復讐という天を焦がすが如く地獄の火が燃え上がる。蛇に乗り移りイーブに禁断の果実を食すよう悪魔の誘惑をほのめかし成功する。そしてこの一件でアダムとの人類最初の夫婦喧嘩が始まる。復讐を果たし地獄に生還したサタンに裁きが下りる。このepisodeは知っているようで内容は殆ど知らなかった。楽園追放となり永遠で優雅な生活から困難な道へと人類が進んで行くわけだが、だからこそ人は一日一日を大事に生きていくわけで。楽園とは何なのだろう。人生は諸行無常なり。
休み時間や下校中の電車の中でしか読まなかったので「とても長かった」という印象が一番
変な感想だが、なにより神々しかった
それにしてもこんなに訳注があると何が何やら分からなくなってくる
知恵の身を食べて悪と罪を知ったとたん、幸福だったアダムとイヴの関係が欺瞞だただれて崩れて行く。その描写のいたたまれなさ。ラブロマンスが滅びて行く苦さを、世界文学でも最も濃密に描いた作品かもしれない。
夫婦の間の責め合いが、やがて傲慢と支配欲とエゴによる流血の歴史につながっていく。キリストによる救済は約束されてはいるものの、そこにたどり着くためのアダムの道のりの長く苦しいことが暗示される。
苦いなァ、ミルトンの哲学はヨ。でも、そこがこの大叙事詩の価値だね。
英文学史上最高峰と言われる詩だそう。英文学読破中。
英語詩の訳はやはり難しいんだろうか。だいたい散文で訳してある。
『失楽園』は当時の教会への批判も隠されていて、ミルトンさんの宗教観とか、宇宙観だとかに圧倒された。なにより引用や暗喩が多くて、ちょっと数えただけでも40は参考文献があった。
訳者の平井さん曰く、ミルトンさんは教養ある読者に自分の意図を理解してほしかったのだろう、だとか。こっちは教養なくったって平井さんが丁寧に訳注つけてくれてるから平気だもんね!
ところでこう読むと、キリスト教って日本人の宗教と全く違うんだなあと実感した。唯一絶対の神の存在を、理解はできるけどどこまで納得できるか、自分でも考え込んでしまった。
『失楽園』の後、ミルトンさんは『復楽園』も書いているらしいが『失楽園』のほうが有名だと思う。
ミルトンには、『失楽園』の次に『復楽園』Paradise Regained という著作もあります。願わくは、「流刑地」に辿り着いた「愛のエリートたち」が、楽園に復活しませんように。「流刑地」にだって私は怒っているんだ、カフカの真似するな!ああ、また八つ当たり。
世界的なベストセラー!!日本で読まれて、ベストセラーになったかは、解らない!言えるのは、別の失楽園の方が有名なのは確かだ!
昔やってたカードゲームの悪魔の名前とか出てきて楽しかった。今は女神転生で同じ楽しみを。

基督教文学の古典ですけど、面白かったです。
天使全体の三分の一がYHWHに反旗を翻して敗北し、地獄に堕とされて悪魔となり、それでもYHWHに一矢報いようと画策し、紆余曲折あってアダムとイヴを楽園...






