- Amazon.co.jp ・本 (501ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003222263
作品紹介・あらすじ
『高慢と偏見』や『エマ』で人気の作家オースティン。200年前のイギリス上中流階級を描いた小説の何が読者を魅了するのか。家族や親戚、近所のゴシップ、誕生と死、洋服や買物、昨夜の舞踏会…姉や友人に宛てた手紙の束の、ペン先にきらきら、棘のあるユーモアが踊る。現存する手紙から約半数を精選。社会史・風俗の貴重な資料でもある。
感想・レビュー・書評
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ジェイン・オースティンの書簡集。ゆめにも世に出るとは思っていない、とりとめもない手紙の数々なのに、面白味たっぷり。さすが、作家! と唸りました。
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オースティンをより身近に感じることができました。手紙から彼女の機知と明るさ、そして家族愛が伝わってきました。
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これは読むのがちょっと大変だったけど、面白い。
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ジェーン・オースティンが家族や友人に宛てて書いた書簡集。折々に彼女の人生や小説についての解説が施されており、非常に面白く読めた。
特に、姪の書いた小説への批評、アドバイスは彼女の文学論としても興味深い。自分の知らないことは書かない、リアリティーを持って書けることだけを書く。このことへの自信と責任感が伺えた。
(2012.4) -
41歳で亡くなった彼女が本を書くようになったのは死ぬ6年前くらい。もっと長生きしていたら面白い本を書いていたろうに。
それにしても、ジェイン・オースティンの時代、アッパーミドルのお金持ちは優雅に暮らしていた。ロンドンでは芝居見物をし、田舎ではお屋敷で舞踏会をし、男も女もお金持ちから結婚出来た。牧師の娘ジェインはオールドミスで姉キャサンドラもそうだった。ジェイン手紙はオールドミスの特徴である強烈なジョークや皮肉がたっぷりで、面白い。 -
ジェイン・オースティンの書簡集。ほぼすべて、日常のこまごましたこと、親戚がどうしたとかだれが訪ねてきたとかパーティがどうしたとかこんな洋服を買った、とかばーっかりなんだけど、日記を読む感覚でクセになるというか、なんだか楽しい。訳も読みやすいし。当然といえば当然かもしれないけど、日常的な感じがオースティンの小説の雰囲気に似ていて、ちょっと小説を読んでいるような気もした。執筆にかかわるような話はほとんど出てこないんだけど。あと、愚痴や不満もなくて、あるのは自虐ギャグと皮肉とユーモア。これがかなりおもしろい。どんなときもユーモアを忘れずに明るくいようとする姿勢が感じられていいなあ、と思った。
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姉カサンドラとの手紙は内容が濃厚で量も多い。
頻繁にやり取りされる手紙に家族への愛情や周囲への面白味たっぷりの感想が入っている。 -
オースティンが姉のキャサンドラへ宛てた手紙が中心。
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まさに『高慢と偏見』の世界そのままですな。こんなにまめに手紙を書いてたのですね。電話が無いからかも知れませんが。紙を節約するための方法なども書かれていて、とても興味深いです。オースティンのジョークは、『高慢と偏見』のリジーを思い出します。