- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003228326
感想・レビュー・書評
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手元に置いておきたい。図書館で借りたのだけど、再版しないかな。
「白痴」を思い出した。
スティーブンのセリフや彼との関わりにおいてのリッキーの思考をじっくり感じる必要がある気がするのだが、返却日があると思うと早食いになってしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
下巻に収められるのは第二部「ソーストン」と第三部「ウィルトシャー」。リッキーを始めとして登場人物の魅力が伝わりにくいのが読みづらい理由の一つだけれど、後半のためらいながら少しずつ「生の真実」に手を伸ばしていく彼は応援できる。でもそれは摑んだと思うと手からすり抜けてしまう。
フォースターは英国人らしくユーモアをとても大切にする作家なのに、どこかに憂愁をたたえている。真に生きることの喜びとほろ苦さの両面を彼はいつも描く。『果てしなき旅』でも難解ながらそれが伝わってくる。フォースターを読んだなあ、という読後感。 -
フォースターの作品にしては、悲壮感溢れる一作。
リッキーの母親の過去について明かされる第29章は良かったものの、後半になればなるほど暗くなる。
ケンブリッジ大学の学生街を歩いたことがある人には、フォースターの細かな描写にわくわくすること間違えなし。
それにしても、アグネス・ペンブルックとは、なんという名前だろう。 -
弟は意外といい奴だった。